神楽は、神官さんの挨拶と神楽の説明から始まります。
もっとネットリと神楽の説明をしてくれるのかと思ったら、かなりあっさりで拍子抜けします。
まずは最初の神楽は22番の「手力雄(たぢからお)」。
この神楽は、手力雄が天照大神の隠れている天岩戸を探り当て、開くために思案する舞とされています。
左手に鈴、右手には白地に赤と緑の御幣を2本持っているのが気になりました。
これを「採(と)り物」と呼ぶそうです。
この御幣に限らず、舞台の装飾なども、「白・赤・緑」にほとんど統一されています。(鈴には、おそらく五行の木火土金水を表す、黄と紫が加えられた房が付いています)
ちなみに、この御幣は「岩戸弊」と呼ばれるそうで、後から写真を見て気がついたのですが、岩戸弊の先端の形状が違います。
この部分を「冠」といい、緑の方を青弊といい、山の象徴である山冠、赤い方を赤弊といい畑の象徴である平冠。
また、腰にも御幣を差していますが、これを「腰弊」というそうです。
神楽には、大小さまざまな御幣が使われますが、そのなかでも岩戸弊はかなり大型のものです。
この舞には、鎮魂と復活という意味合いが込められているそうです。
「手力雄」の面は白色の面を被りますが、次の次の舞の「戸取」では、おなじ手力雄命なのに、赤色の面を被ります。
次の神楽は23番の「鈿女(うずめ)」
神官の説明で、世界最古のストリップかもしれないといっていましたが、それは面白く言っただけで、天鈿女命は、踊っている内に神懸かり状態に陥り、裸同然の姿になってしまったと解釈してあげた方がかわいそうじゃないと思います。
テレビなどでも神懸かりの巫女さんなどが出てくるときもありますが、髪も乱れ衣服もはだけ、狂ったように見えるような状態になっているのが多いので、この神楽もかなり激しい舞なのかと思っていたのですが、予想に反して女性的な柔らかい舞でした。
「採り物」は、右手に赤い三段の御幣、左手には日の丸の扇を持っています。
天岩戸の前の鈿女命の舞が神楽の起源とも言われているそうです。
3番目の神楽は24番の「戸取」。
再び、手力雄命の登場です。
前述したとおり、「戸取」での手力雄命の面(おもて)は、赤色です。
戸取の字の通り、鈿女の舞によって少し開いた天岩戸を、手力雄命がこじ開ける舞となっています。
神楽は大きく分けて2つに分かれているようで、最初は両端に白と赤・白と緑の房の付いた「杖」を使ったダイナミックな舞。
見ようによっては、剣術の型のようにも見えます。
後半は、杖を置いて、手に印を結んでいるように思います。
この指の形にも意味があると思うのですが、今回は調べきれませんでした。
神楽は神庭(こうにわ)をフルに使った、かなり大きな舞で、最後に「岩戸」を頭の上に担ぎ上げて取り除き、2枚外すと中から天照大神の祀られた筥宮(はこみや)が出てきます。
33番を調べてみると、意外なことに天照大神が舞うことはないんですね。
ちなみに神話の中では、この2枚の岩戸は、一つは長野県の「戸隠」に、もう一つは日向・檍ヶ原(宮崎県「阿波岐原」(あわきがはら))と言われているそうです。(他説有り)
そして、最後の神楽はさかのぼって20番の「御神体」
神楽の中では、お笑いパートのようです。
登場するのは伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)の2神。
採り物は多く、イザナギは藁苞(わらづと)と杖、イザナギは桶、ザル、椀、杵、杖などをもっての登場です。
面もどこかユーモラスで、動きもコミカルな動きが多いです。
基本的には、この神楽は「酒おこし舞」というもので、「新嘗祭(にいなめさい)」を祝うために2神でお酒を造り、神前に捧げる舞です。
前半は、この酒を造る舞で、座ったままなので2神の手振りや顔の動きだけの表現なのですが、自然に笑い声が出てしまいます。
「御神体」の神楽は、地域によっていろいろとアレンジが施されているようで、オーソドックスなパターンは、イザナギが酔って客席の女性のところに浮気に飛び込んでいき、イザナミが連れ戻すもののようです。
ここでの神楽は、イザナギがウワバミで、最初は交互にお酒を酌み交わしているのに、最後はイザナギが奪い取って全部飲んでしまい、酔って寝てしまいます。
そこでイザナギが浮気心を出して、舞台の最前列にやってきました。
もっと大暴れをするのかと思っていましたが、女性客を握手をする程度でした。
目を覚ましたイザナミも最前列にやってきて、ここで記念撮影タイム。
イザナギも、写真撮影を促します。
再び2神は舞台中央に戻り、夫婦和合となるわけで、神楽も豊穣や子宝などの意味するものになるようです。
神楽33番のもっとも眠くなる時間に演じられるそうで、眠気覚ましの意味合いもあるようですが、それ以上の深い意味のある神楽のように思います。
高千穂は本当に面白いです。
機会があったら、33番全てを見てみたいものです。
あと、この土地は元気にさせてくれますね。
高千穂を訪れた後は、身体のエネルギーがみなぎるようでした。
もっとネットリと神楽の説明をしてくれるのかと思ったら、かなりあっさりで拍子抜けします。
まずは最初の神楽は22番の「手力雄(たぢからお)」。
この神楽は、手力雄が天照大神の隠れている天岩戸を探り当て、開くために思案する舞とされています。
左手に鈴、右手には白地に赤と緑の御幣を2本持っているのが気になりました。
これを「採(と)り物」と呼ぶそうです。
この御幣に限らず、舞台の装飾なども、「白・赤・緑」にほとんど統一されています。(鈴には、おそらく五行の木火土金水を表す、黄と紫が加えられた房が付いています)
ちなみに、この御幣は「岩戸弊」と呼ばれるそうで、後から写真を見て気がついたのですが、岩戸弊の先端の形状が違います。
この部分を「冠」といい、緑の方を青弊といい、山の象徴である山冠、赤い方を赤弊といい畑の象徴である平冠。
また、腰にも御幣を差していますが、これを「腰弊」というそうです。
神楽には、大小さまざまな御幣が使われますが、そのなかでも岩戸弊はかなり大型のものです。
この舞には、鎮魂と復活という意味合いが込められているそうです。
「手力雄」の面は白色の面を被りますが、次の次の舞の「戸取」では、おなじ手力雄命なのに、赤色の面を被ります。
次の神楽は23番の「鈿女(うずめ)」
神官の説明で、世界最古のストリップかもしれないといっていましたが、それは面白く言っただけで、天鈿女命は、踊っている内に神懸かり状態に陥り、裸同然の姿になってしまったと解釈してあげた方がかわいそうじゃないと思います。
テレビなどでも神懸かりの巫女さんなどが出てくるときもありますが、髪も乱れ衣服もはだけ、狂ったように見えるような状態になっているのが多いので、この神楽もかなり激しい舞なのかと思っていたのですが、予想に反して女性的な柔らかい舞でした。
「採り物」は、右手に赤い三段の御幣、左手には日の丸の扇を持っています。
天岩戸の前の鈿女命の舞が神楽の起源とも言われているそうです。
3番目の神楽は24番の「戸取」。
再び、手力雄命の登場です。
前述したとおり、「戸取」での手力雄命の面(おもて)は、赤色です。
戸取の字の通り、鈿女の舞によって少し開いた天岩戸を、手力雄命がこじ開ける舞となっています。
神楽は大きく分けて2つに分かれているようで、最初は両端に白と赤・白と緑の房の付いた「杖」を使ったダイナミックな舞。
見ようによっては、剣術の型のようにも見えます。
後半は、杖を置いて、手に印を結んでいるように思います。
この指の形にも意味があると思うのですが、今回は調べきれませんでした。
神楽は神庭(こうにわ)をフルに使った、かなり大きな舞で、最後に「岩戸」を頭の上に担ぎ上げて取り除き、2枚外すと中から天照大神の祀られた筥宮(はこみや)が出てきます。
33番を調べてみると、意外なことに天照大神が舞うことはないんですね。
ちなみに神話の中では、この2枚の岩戸は、一つは長野県の「戸隠」に、もう一つは日向・檍ヶ原(宮崎県「阿波岐原」(あわきがはら))と言われているそうです。(他説有り)
そして、最後の神楽はさかのぼって20番の「御神体」
神楽の中では、お笑いパートのようです。
登場するのは伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)の2神。
採り物は多く、イザナギは藁苞(わらづと)と杖、イザナギは桶、ザル、椀、杵、杖などをもっての登場です。
面もどこかユーモラスで、動きもコミカルな動きが多いです。
基本的には、この神楽は「酒おこし舞」というもので、「新嘗祭(にいなめさい)」を祝うために2神でお酒を造り、神前に捧げる舞です。
前半は、この酒を造る舞で、座ったままなので2神の手振りや顔の動きだけの表現なのですが、自然に笑い声が出てしまいます。
「御神体」の神楽は、地域によっていろいろとアレンジが施されているようで、オーソドックスなパターンは、イザナギが酔って客席の女性のところに浮気に飛び込んでいき、イザナミが連れ戻すもののようです。
ここでの神楽は、イザナギがウワバミで、最初は交互にお酒を酌み交わしているのに、最後はイザナギが奪い取って全部飲んでしまい、酔って寝てしまいます。
そこでイザナギが浮気心を出して、舞台の最前列にやってきました。
もっと大暴れをするのかと思っていましたが、女性客を握手をする程度でした。
目を覚ましたイザナミも最前列にやってきて、ここで記念撮影タイム。
イザナギも、写真撮影を促します。
再び2神は舞台中央に戻り、夫婦和合となるわけで、神楽も豊穣や子宝などの意味するものになるようです。
神楽33番のもっとも眠くなる時間に演じられるそうで、眠気覚ましの意味合いもあるようですが、それ以上の深い意味のある神楽のように思います。
高千穂は本当に面白いです。
機会があったら、33番全てを見てみたいものです。
あと、この土地は元気にさせてくれますね。
高千穂を訪れた後は、身体のエネルギーがみなぎるようでした。