あいかわらず、細かい部分を史実と比べると
(;゜0゜)
ってなるのはどうしようもないですが、ここ数回はかなり流れが良くなってきていると思います。
とりあえず【今回の放送事故】。(笑)
龍馬・陸奥の職人コスプレ→新選組とのバトル→中岡との相撲は参りましたね。
まず、龍馬と陸奥が酢屋に行くのに職人コスプレする意味が分からん。
だったら、そこまではどうやって来たのよ?
薩土盟約のあとの酢屋までも、中岡まで連れてどうやって行ったのよ?
帰るときはどうしたのよ??
予定通り新選組に見つかるわけですが、ここらへんは相変わらず無茶ですな。
新選組の屯所と、薩摩藩邸や土佐藩邸・酢屋などが同じ町内にあるかのような遭遇率。(笑)
それにかわいそうなのが陸奥。
陸奥は、海援隊時代の活動はほとんど分からないのですが、逃げ足は桂小五郎に匹敵する幕末の志士の一二を争う実力です。
それが転んで足を引っ張るか?
更に剣術はこれも幕末の志士の中でも最弱の部類。
役の格の問題で、龍馬vs近藤、中岡vs土方となってしまったためか、陸奥vs沖田となっていましたが、きっと沖田相手なら5秒もあれば切り捨てられていたんじゃないでしょうか。
沖田総司は、すくなくとも近藤、土方よりも献納では遙かに優れていたそうですから。
それ以前に、この切羽詰まった状況で3役揃い踏みで京都を巡回しているのも変なんですけどね。
しかし、登場したときにはもの凄く良い雰囲気の新選組で、これで1作作って欲しいと思ったくらいなんですが、もはや最初の妖気漂う恐ろしい風貌は崩壊してしまいましたね。
近年まれに見るヤバさがいい味を出していたんですけど、残念です。
そのあとの中岡との相撲は、逃げ切ったばかりでなんで相撲?とは思いましたが、そこでうまく藤吉と絡めていたのでまあいいかな。
しかし、船中八策を語る場面での3人は一緒に暗殺される3人と思うと、ちょっと切ないですね。
今回は、脚本家オリジナルの放送事故部分を除けば、四候会議、薩土盟約、船中八策と歴史的事実がぎっしり詰まっているので、それなりにテンポが良かったと思います。
というか、もったいない詰め込みです。
四候会議は、島津久光があまりにも大物のオーラ感がなくちょっと残念。
慶喜も演出の関係もあって大物感がなかったので、なんとも下役人の怒鳴り合いのようになってしまいましたね。
容堂公は酒を飲み過ぎて歯槽膿漏を起こしていて、歯が痛かったのは事実です。
ちょっと笑っちゃいました。
時間に追われて、薩摩側があっさりと「大政奉還」に同意してしまうのは、確かに描写は面倒くさいと思いますが、そこが歴史の醍醐味だけに薄味に仕上がっていました。
ちょっと評価したいのが、西郷が「中岡を呼べ」と呼び捨てにしたところ。
「中岡さぁ」でも「中岡どん」でもなく「中岡」というところに、中岡の立ち位置が表されていたように思います。
第4部はミステリー仕立てということなので、これが大久保利通(一蔵)の登場と合わせて暗殺の伏線となるのか、ダミーなのかが楽しみなところです。
もう一つ。
話し合いの内容は薄味でしたが、話し合いの席が座ったままではなく、立ち位置をくるくると変えてのは動きがあって面白かったです。(現実的ではありませんがね)
大久保としミッチーの左のこめかみから一筋に垂れた汗が、偶然でしょうが大久保の感情を表していて迫力がありました。
話は前後してしまいますが、龍馬暗殺の伏線のもう一つが岩崎弥太郎の覚醒なのでしょう。
グラバーやオールトなどからイギリス流商売を聞き、戊辰戦争の予感を嗅ぎ取り、いよいよ勝負にでますが、これは龍馬と袂を分かつことを意味し、長崎の商人たちと共に暗殺黒幕に立候補するという意味もあるのでしょう。
私は、このスタッフが弥太郎を黒幕にするとは思えないのですが、ここらへんから後年に龍馬を憎む原因がはっきりしてくるのではないかと思っています。
メインの船中八策ですが、これぞ「雰囲気大河」の面目躍如!(爆)
8つの条文が、今までの龍馬の旅の集大成になっている感動シーンに仕上げられています。
と思いきや、1つ1つの条文の知識を語ったという人物がこじつけでメチャクチャ。
自分である程度調べることのできるR15指定くらいにしておかないと、坂本龍馬は「大政奉還」を桂小五郎から教わったことになってしまいそうです。
ウソだらけですが、坂本龍馬らしい場面だけに罪深いです。
あと、なんであれほど2部まで押していた武市半平太を始めとして、勝海舟・河田小龍・久坂玄瑞などの回想はなかったんでしょうね。
多少くどくても、久しぶりに吉田東洋様を見てしまったら、見てみたかったですね。
それにしても、吉田東洋様が早くに退場してしまったのが惜しまれます。
ここにきて、死を共にする中岡慎太郎が、まるで龍馬レーダーでも持っているかのように偶然に見つけることが増えています。(笑)
こんな無理なことは、上川隆也さんだから違和感少なく演じられているようなもんですね。
上川さんは、1人で演じているときにはどうしても大きく見える不思議な役者さんだと感じています。
分かってはいても、他の役者と並ぶと、予想外の背の小ささに軽く驚いてしまいます。
しかし、その背の低さが中岡慎太郎向きのように感じます。
本当に、第1部から出続けてくれれば、もっと福山龍馬を成長させたでしょう。
それから、今回から及川光博演じる大久保利通が登場です。
個人的な勝手な思いですが、及川さんのような方は北方系の人間の方が似合うのではないかと思っていましたが、違和感なくとけ込んでいましたね。
ただ、なぜ初めっから龍馬を憎んでいるのかがよく分からない。
もう時間がないとはいえ、この大河ならではなのですが唐突です。
歴代大河はウソがつきものですが、テンポが良くなってきているので、このまま最後まで突っ走って欲しいものです!
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