ふくしま総文「明るく盛り上げる」 準備進める地元生徒
2011年7月19日14時51分
「文化系部活動のインターハイ」とも呼ばれる全国高校総合文化祭(文化庁など主催、朝日新聞社など特別後援)が、今年は福島県で8月に開かれる。東日本大震災や福島第一原発事故の影響で「ふくしま総文」の開催は一時危ぶまれたが、実行委員会の高校生たちは困難を乗り越え、福島に全国からのお客さんを迎える準備を進めている。
ふくしま総文には全国の高校生1万2千人が参加。8月3~7日、県中部を会場に合唱、将棋、かるた、新聞など16部門で競い合い練習の成果を披露する。
総合開会式の演出や参加者の交流イベントを担う高校生による「生徒実行委員会」は昨年6月、大人の実行委員会とは別に発足した。メンバーは県内各校から公募審査で選ばれた49人。副委員長の学法福島高2年、東海林藍さん(16)は「みんなが意見を出し、責任者をやりたがるネアカで積極的な集団」という。
ところが、今年初の生徒実行委員会を直後に控えた3月11日、震災が起きた。生徒たちの活動も停止。事務局は4月末、実行委員全員に大会実施の可否を問うためのアンケートをした。
大人の委員からは、放射能を心配する保護者らに配慮し、中止の意見も出た。生徒の一部にも同様の声はあった。授業が遅れ、受験も気がかりだった。
しかし、自宅がある富岡町が原発事故の避難地域となり、避難場所を転々とした富岡高3年の三浦俊輝さん(17)は「(準備の)積み重ねがある。やりたい」と答えた。ハワイから来る生徒との交流の担当で、好きな英語を生で役立てるのを楽しみにしていたからだ。
三浦さんをはじめ生徒の多くは開催を希望。5月、開催が決まった。ただ、規模は縮小され、原発事故の影響で海外からの参加はなくなった。三浦さんの担当は総合開会式に変わったが、「うれしい。ともかく役に立ちたかった」と張り切っている。
多くの委員が開催に胸をなで下ろすなか、委員長で安積(あさか)高3年の遠藤顕雄(あきお)さん(18)は迷いを抱えていた。アンケートにも「被災者の意見で決めることでは」と答えていた。
落ち着いた雰囲気で委員の信頼が厚い。ものを頼む時は「一緒にやりましょう」と言う。「大きな行事を動かす楽しさを共有したいから」が理由だ。だが楽しさを追求していいのか。
そんなとき千葉県に避難した友人のメールが背中を押した。「福島はこれから復興に全力を挙げるんだから、総文で元気づければいいんじゃないのか」。迷いは消え、「被災地のために頑張る」と決めた。
6月23日。二本松市で半年ぶりの実行委員会があった。49人は総合開会式で流す映像用に大会イメージソングを歌った。笑顔で歌う生徒らに、周囲の大人たちの目には涙が浮かんだ。
開催まで、もう2週間あまり。開会式の責任者を務める東海林さんは、県庁を訪れる他県の関係者の応対や、PRに忙しい。
「福島の人間が福島で暮らしていく以上、福島のイメージをよく変えたい。ふくしま総文を明るく盛り上げることが、スタートだと思うんです」(渡辺康人)〔朝日新聞〕
>大人の委員からは、放射能を心配する保護者らに配慮し、中止の意見も出た。
何が腹が立つって、この文章から感じられるのは、大人は中止を考えたけれども、生徒がやりたいといったからやる・・・ということ。
1万2千人も集まる大会の開催の責任を生徒に丸投げか?
文化庁なり、朝日新聞なりが責任を負うべきことじゃないのか!
記事全体に「子供のやる気」という伝家の宝刀がギラギラとしていて、読む者を黙らせようという気持ち満々。
子供を使っての安全アピールは控えて欲しい。