新たな放出 最大2億ベクレル
8月17日19時4分
東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた工程表で、「ステップ2」が始まって1か月がたつのに合わせて、国と東京電力は、原発から外に新たに放出されている放射性物質の量が、1時間当たり最大で2億ベクレルと、1か月前よりも5分の1に減ったとする評価をまとめました。
これは17日開かれた、政府と東京電力の統合対策室の会見で明らかにされました。それによりますと、福島第一原発から外に新たに放出されている放射性物質の量は、ここ2週間の原発の敷地付近で測った放射線量を分析した結果、1時間当たり最大で2億ベクレルと、前回、1か月前に発表した際と比べて5分の1に減ったということです。この値は、事故直後の3月中旬と比べると1000万分の1に減ったことになります。この結果について細野原発事故担当大臣は「『2億ベクレル』という値は、推定した最大限の値で、実際にどれくらい出ているかを測るよい方法がまだ見つからない。次の工程表の見直しまでにはよい測定方法を示すとともに、放射性物質を外に出ない仕組みをしっかりと考えたい」と述べました。17日の会見では、福島第一原発の事故収束に向けて、国と東京電力が作った工程表について、この1か月の作業の総括と今後の取り組みの見直しを合わせて発表し、▽来年1月までとした「ステップ2」の達成時期や目標に変更はなく、▽高濃度の汚染水の処理や新たな放射性物質の放出の削減などに力を入れたうえで、▽原子炉の温度を100度以下にする「冷温停止」状態を目指すとしています。また、警戒区域や計画的避難区域の放射性物質の除染については、今月中に基本計画を作ったうえで除染のモデル事業を来月の早い段階で始める考えを明らかにしました。
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原発から外部に漏れ出ている放射性物質の量は、徐々に減りつつあると評価されていますが、今後、警戒区域や計画的避難区域を解除するには、放射性物質の放出を抑えるとともに、すでに放出された大量の放射性物質をいかに取り除くかなど多くの課題が残されています。東京電力が先月19日に公表した試算では、原発からの新たな放射性物質の放出量は、6月下旬現在で1時間当たり10億ベクレル程度と評価し、その結果、新たな放出による敷地周辺での被ばく線量は、最大で1年間に1.7ミリシーベルトとしました。また、今回の試算では、新たな放射性物質の放出量は、前回の5分の1に減って、1時間当たり最大で2億ベクレル程度と評価し新たな放出による敷地周辺での被ばく線量も1年間に0.4ミリシーベルトとしました。こうした放射性物質の放出について、東京電力は、格納容器の中に残っていたり、汚染水に含まれていたりする放射性セシウムなどが粒子状になり、水の蒸発に伴って放出されているとしています。しかし、原発の外にはすでに大量の放射性物質が放出されていて、最も多いとされる事故直後の3月15日には、今回の評価の1000万倍となる1時間当たり2000兆ベクレルが放出されています。政府が、今後、警戒区域や計画的避難区域を解除するには、放射性物質の外部への放出を抑えるとともに、すでに放出された大量の放射性物質を、除染によって、いかに取り除くかや、除染によって発生する土砂や汚泥をいかに処分するか、といった問題を合わせて解決しなければならず、多くの課題が引き続き残されています。
>細野原発事故担当大臣は「『2億ベクレル』という値は、推定した最大限の値で、実際にどれくらい出ているかを測るよい方法がまだ見つからない
つまりは、言ったもん勝ちということですね。
3月の最大事の放出量も推定。
7月の10億Bqも推定。
今回も推定です。
本当に減っていれば嬉しいのですが…。