福島汚染がれき 広野町に搬入計画
2011年9月10日 朝刊
福島県楢葉町の草野孝町長が関連する建設会社が、隣接の同県広野町に所有する採石場跡を、東京の不動産会社などに売却する契約を結んでいたことがわかった。不動産会社は「放射性物質に汚染されたがれきなどを搬入する計画がある」としており、汚染がれきなどの中間貯蔵施設の候補地となる可能性がある。
楢葉町は福島第一原発から二十キロ圏内の警戒区域に町域の大部分があり、ほぼ全町民が町外に避難している。中間貯蔵施設の福島県内設置については、佐藤雄平知事らが強い難色を示しており、波紋を広げそうだ。
売買契約が結ばれたのは広野町の山林にある砂利採石場跡約十二万平方メートル。福島第一原発から二十六キロの緊急時避難準備区域にある。最も近い民家は約二百メートルの距離。草野町長の長男が経営する建設会社が所有していたが、ことし五月、七億円で不動産会社に売却する契約を結んだ。約百三十万立方メートルの埋め立て容量があるという。
不動産会社は「三十キロ圏内で出たコンクリートくずなどを受け入れ、放射能を帯びたものは洗浄して埋め立て処分することを考えている」と説明。大手ゼネコンなどからは、大規模な分別施設などの計画が持ち込まれているという。
環境省の方針では、放射性セシウム濃度が一キロ当たり八〇〇〇ベクレル以下については管理型処分場に埋め立て処分が可能。八〇〇〇ベクレルを超え一〇万ベクレル以下は水と接触しないようセメントで固めるなどしてから埋め立て、一〇万ベクレル超はコンクリート壁で囲むなどして一時保管するとしている。処分場の設置には県知事の認可などが必要。
草野町長は「汚染されたがれきは、洗浄し安全に処理するという約束を業者としている。住民に害を及ぼすことはないはずだ。広野町との交渉は業者がやることで、私は関係ない」と話している。
広野町の山田基星町長は「とても受け入れ難い話だ。町内のがれきですら除染処理ができていない状況で周辺市町の廃棄物を持ち込まれては大変なことになる」と反発している。
なんか、どこまでいっても原発周辺の市区町村の首長たちはカネカネカネ・・・でウンザリする。
福島では、今はボランティアで除染作業をしようとすると、それさえ妨害されるらしい。
東電配下の除染請負企業の食い扶持が減るからだそうだ。
結局利権がらみ。
そして、この話も原発産廃処分の利権がらみ。
何が腹が立つって、5月に売買契約が成立ということは、それ以前に準備が行われていたこと。
あの鉄火場のような4月に、早くも原発産廃を見越して蠢いていたというのは、住民たちへの背任とも言えるのではないだろうか?
住民感情を推し量ることなく、しかも隣町に処分場を作る計画をしていたというわけですから。
この件は、しっかりと追求して欲しいものです。