もう父とは会いたくないと言っている母をムリヤリ連れて病院に来ました。
父が入院し、もう退院することは無いからと言って、さっさと家出先のアパートを引き払って家に戻ってきましたが、さすがにそれは筋が通らない。
筋を通し、常に毅然としていたから、母は周りの人たちにも信頼されていたわけで、筋を通さなければ何を言っても信頼されなくなることは十分に予想できます。
おそらく、今日見た母の惨状は、近所の人たちの微妙な変化を感じているのではないかとも予想できます。
母の生活環境の改善のためにも、父の入院環境を良くするためにも。
また、父の死後の母の精神を考えても、是非とも仲直りとまでは行かないまでも、もうちょっとマシな状況に持っていきたかったです。
散々嫌がっていたのに来たわけですから、それなりに覚悟しているかと思っていましたが、残念でした。
母は父を完全に棄てていることを、つくづくと感じました。
それでも父は母や弟を信用しているようで、母の姿を見て「帰れるのか?」と聞いてきたのが痛々しかったです。
もう袋を開く力もないので、ハサミを持っていくように言っていたのに持っていってない。
ウェットティッシュも引き抜くタイプは難しくなっているので、ポケットティッシュタイプのものを持っていくように言ったのに、これもやっていない。
父の1週間は、もう他の人たちの1週間とは違うことに、母も弟も思い至らないのでしょう。
先週に買い込んだお菓子類は手を付けていませんでした。
ゼリー飲料だけは少し飲んでいました。
飲みたいと言っていたお茶も手つかず。
でも、ふりかけはかなり使っていました。
おむつというのは、精神的な負担が大きいのでしょう。
それが嫌で、一段と食が細くなっているようです。
病院と交渉して、3食から、あいだにおやつを入れた4食に変更。
もう母も弟もやる気が無いようなので、病院に私の連絡先を改めて伝えました。
病院にきちんと患者を診てもらうためには、やっぱり家族がしっかりしないとダメなのでしょう。
先週にいろいろと買い込んだりしたり、状況に突っ込みを入れたせいか、病院の看護状況は改善されていました。
やる気のない母を家に置き、再びハサミやふりかけなどを買って行きました。
ついでに、気になっていた着替えについて病院に問い合わせてみました。
驚いたことに、入院中の着換えはグレードの低いBから翌日にはAに変えていたそうですが、昨日まではBのまま。
シャツも靴下も、4月に倒れたもののままずーと着ていたようです。
今日からはAに切り替わったそうですが、ボードはBのままなので書き換えてもらいました。
弟が主体になって動いているので、横からゴチャゴチャ言いたくはない。
ちょっとずつ状況を拾って、確信を持ってから動くので時間がかかるのがじれったい。
今回はレンタカーを返す時間が決まっていて良かったです。
母は、戻ってくると思っていたようですが、会わない理由が出来ました。
人の死に向き合うというのは難しいです。