今回は、前回の続き②のエッジの話を。
カービング板が主流になってから、エッジはかなり滑走感を左右するものになってきているように思います。
シーズンインや春スキーの時期はもちろん、トップシーズンでさえエッジはさまざまなダメージを受け続けています。
石・枝はもちろん、アイスバーンで1日滑るだけでもダメージはあります。
乗ってしまえば、いろいろなダメージでエッジはどんどんガタガタになっていき、もう戻ることはありません。
しかし、石や枝で曲がってしまったり、アイスバーンなどで甘くなってしまったエッジは、簡単な心配りである程度は回復するのです。
ゲレンデから戻ると、必ず軽くでもエッジを研ぐようにしています。
最近愛用しているのは、SWIXのローラー付きファイルガードとホルメンコルのファイルガイド。
安くて手軽。
とくに、SWIXのファイルガードはローラーが付いているので、無用に板を傷めることもないような気がして満足しています。
私も最初はそうしましたが、エッジ部分を油性マジックで塗ってから削る作業をすると分かりやすいです。
あとは、指の腹の部分の感触。
板の左右や前中後によっても変わってきますから、チョンチョンと触れた感触で研ぎ具合を決めています。
シーズン中は、右手の親指の腹の1枚目の皮はいつも切れてますね。(笑)
元々山登りをしていて、ナイフを研ぐことを小学生の頃からしていましたから、研ぐということは嫌いじゃありません。
エッジが熱くならないように気をつけながら、気長に少しずつ少しずつ削って整えます。
焦って一気に削ろうとすると失敗をしてしまうのです。
手に力を加えず、カッターと手の重さだけで撫でていくつもりで削りましょう。
あとは、研いで滑って、フィードバックしたデータを蓄積するしかないでしょう。
質問がありましたが、サビはシーズン終了日以外はまったく気にしていません。
とりあえず錆びないように気をつけてはいますが、錆びたからといって特別なことはしません。
ほぼ毎週出かけていますから、滑ってしまえばサビなんか落ちてしまいます。
サビの長期間の放置は危険ですが、自分の滑走状態に応じて判断した方が良いと思います。
ちなみに、最終日に錆びさせてしまったときには、砂消しゴムで落としてます。
それから、ダリングについても質問がありました。
私は新板でもやっていません。
所詮、ちょっと多めに滑るゲレンデスキーヤーですから。(笑)
カービングはトップとテールに負担が大きいので、放っておいてもエッジは甘くなってしまいます。
むしろ、それで食いつきの悪くなるのでエッジを立てているくらいですから…。
新しい板のときや、新雪で自信がないときなどは、ズラしやすくなるので紙ヤスリで2・3回撫でてあげることは悪いことではないと思います。
あと、モーグラーさんなどはダリングした方が良いのかも知れません。(が、分かりません)
エッジについては、少しずつ軽く削っていくしかありませんから、エッジが甘くなったと思ったときに慌てて削っても重労働です。
ワックスを入れる前に撫でておくだけで、あとの負担はかなり軽くなるのでやってみてください。