ノットの実践編です。
とは言っても、フェルトに垂らして塗れば良いだけなんですが。(笑)
フェルトの寿命を延ばすケチケチ作戦
ノットを塗っていて「勿体無い」と思うのが、使い始めはフェルトに染み込ませなければならないこと。
ボトルの1/3は吸い込みますから、勿体無いことこの上なし。
しかし、これは塗る前に軽く馬毛ブラシを掛けたり、ペーパーで拭き取ったりすればフェルトの寿命はかなり延びます。
私は、ケース1つに対してボトル2個という割合で消費しています。
これで、フェルトに染み込ませるボトル1/3の1回分が無駄にならずに済むわけです。
ノットはエッジやサイドに塗っても効果があるのですが、サイドは特にフェルトを汚します。
これも、サイド専用を1個作って使い分ければ良いと思います。
ちなみに、滑走面へ塗る1回分は、私は4滴で充分だと思っています。
滑走面がテカテカになるように厚塗りしても、すぐに大半は落ちてしまうのでムダです。
結果として、ボトル1本で15回程度塗れると書いてありますが、私は30回くらい塗っています。
滑走面を均す
何度も書いていますが、滑走面を均すためにはホットワックスをかけるのが一番良いです。
ワックス掛けをするということは、滑走面にワックスを塗りつけることが目的ではなく、そのワックスを剥がすためにブラシやスクレーパーを使うことによって、ケバを抜き、ケバを寝かせることが目的なのだと私は考えています。
しかし、ホットワックスは掛けるのは面倒くさいという人は、せめて以下のことを試してみてください。
①メタルスクレーパー
ケバは、滑走中に雪が滑走面に突き刺さることによって、めくり上がるように生まれてくるのだと想像しています。
つまり、ケバ立てばケバ立つほど滑走面は逆立ってしまい、滑りの抵抗になってしまいます。
トップからテールにかけてメタルスクレーパーの角を立てて撫でることによって、このケバを物理的にある程度除去してしまうことによって、滑走感を取り戻すのです。
②ファイバーテックス
メタルスクレーパーよりはなかなか効果が実感できないかもしれませんが、たびたび紹介しているファイバーテックスを使うのも良いです。
台所用スポンジの片側に付いている硬くてモチャモチャの繊維の固まり(たいてい深緑)のスキー用のものがあるのです。
ショップに行くと、粗目と細目が売っています。
こだわる人は、粗目をブラシの取っ手や角材に巻いて、トップからテールに数往復、次いで細目を同じく数往復させれば、やはりある程度ケバ退治ができます。
③固形生塗りワックス
原理は分かりませんが、パラフィンにはケバを寝かせる作用があるように思います。
また、固形生塗りワックスをトップからテールに塗ることによって、ケバがワックスに刺さり抜けるようにも見えます。
ですから、基本的には数日連続で滑る遠征中は、極力固形生塗りワックスを使っています。
滑走後にメタルスクレーパー→ファイバテックス→生塗り→ブラシ、で滑る前にノットが基本です。
ですから固形生塗りワックスはいろいろ試しましたが、イチオシはTOKOの「エクスプレスブロックス」。
ワックスの硬さが気に入ってますし、フッ素の含有率の割には手軽に滑走感も得られるように思います。
ノットとの相性も良いように感じます。
そういう意味では、頂いたクラフティも固形生塗りなので期待したいですね。
これは勝手な想像なんですが、ケバといっても一定方向に同じ向きで逆立っているわけではなく、微妙にさまざまな方向を向いているのだと思います。
それ故に、ホットワックスはもちろん、メタルスクレーパーやファイバーテックスなどの道具で撫でることによって、いろいろなアプローチでケバの除去が必要なのでしょう。
ノットではなくスプレーやペーストなどでも、上の方法を試してみると、少し滑走感が変わってくると思います。
試してみてください。