下高井郡野沢温泉村の富井俊雄村長は10日、村が所有する野沢温泉スキー場を利用するスキー・スノーボード客に対し、コース外滑走で遭難した場合の救助費負担など自己責務を求める「村スキー場安全条例案」を村議会12月定例会に提出する考えを明らかにした。利用客のマナー向上や自己管理意識の徹底などが主な狙い。村は「同様の条例はほかに聞いた事がない」としている。
野沢温泉スキー場では、管理会社「野沢温泉」(河野博明社長)がリフト乗り場などに、コース外の滑走禁止や係員の指示に従うよう求める内容の注意書きを掲示。事前に係員が声掛けをしたにもかかわらずコース外で遭難するといった悪質な場合、同社はこれまでも救助要員の人件費など費用負担を求めてきた。だが、新雪を求めてコースを外れる利用客は後を絶たないという。
このため、来年1月に国内へのスキー伝来100周年を迎えるのを受け、河野社長が「節目のシーズンに、スキー客とスキー場との新たな付き合い方を全国に発信してはどうか」と村に提案。村側も「条例化することで規則に重みが増す」として条文などの検討に着手することにした。
村によると、利用客への注意義務のほか、管理者に対しても滑走に支障がないようコースを整えることや立ち入り禁止区域であることを示す印の設置などを義務付ける。ただ、罰則は設けない方針。捜索・救助費用の自己負担についても「例外なくというわけにはいかないだろう」(村長)としており、今後、スキー場関係者らも含めて詳細を詰めていく。
富井村長は「条例化することで、誰もが快適に過ごせるスキー場づくりにつながればいい」と話している。
こんなニュースを見かけました。
道具が発達して、スノーボードやファットスキーなどの浮力の高いものが生まれたものの、コース外はそれだけでは対応しきれませんしね。
経験や判断力や基本的な運動能力も求められるでしょう。
かぐらあたりで見ていると、地形を読まずに入ったり、クラックの下を滑っている人も見かけます。
確かに、コース外は面白いんですよね。
しかし、難易度の高いコースに行くには、ビーコンやゾンデ棒などの装備も必要でしょう。
ARAIが生き残ってくれれば良いコース外修行の場になったのでしょうが、日常サラリーマンなどの運動無縁の生活をしている人は、徐々に徐々にちょっとずつできる領域を増やしていくくらいが良いと思います。
肉体的にも、装備的にも、ゲレンデスキー以上に準備が必要で、リスクの覚悟も大切です。
夏山の話しですが、数年前に磐梯山登山中に動けなくなったご老人の救助に関わったことがあります。
もともと膝が悪かったようなので、なんでこんな無理を・・・と思う気持ちと、「ヘリを呼んでくれ」というのがかなり安易に感じました。
動けなくなったというよりも、動くのがイヤになったって感じに思えたのです。
麓に降りて、遭難者がいることを告げると、ヘリは飛ぶし、救助隊は10名強が物資を担ぎ上げるし、パトカーは来るしの大騒ぎ。
あれだけの騒ぎになるのなら、有料も致し方なしとも感じました。
なんにしても、無理はしないように遊ぶのが一番じゃないでしょうか。
スキー・スノーボードは遊びなんだから、楽しまないと。