義父と書いて〔ちち〕と読むんだって。
はぁ~~~~~。
沸々と怒りしか湧いてこない台本って凄いな。
たびたび書いていますが、一昨年の「天●●」も寒気がするほど酷かったけど、脚本家のバカさ加減に番組が終わったら怒りが「放出」できました。
今年のタブチは「ファンタジー大河」とか言われているけど、微妙に脚本家が小賢しいのね。
その小賢しさが、怒りを「放出」できない。
あれが柴田勝家とお市と三姉妹としてみると、むかっ腹なんだけど、北陸のマタギの家族だったら全然腹が立たないんじゃないかってくらい、家族の物語としてはいいんじゃないかと思う。
それが厄介。
そんなの放送してても見ないけど。
地元の殿様が戦に行くからと招集をかけられて、義父大好きな嫁の連れ子たちがピーチクパーチクと、
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
って言っているなら、下々の話だしアリだと思う。
マタギの父ちゃんなら刺繍が上手で娘たちに教えるのもいいよ。
なんたって、あんな毛皮を着ているような娘たちだから、いつ人買いに買われていってしまうかもわかんないし。
刺繍の一つも覚えていれば、ご主人様に好かれることもあるだろうよ。
今回見つけた法則。
セレブの習い事(刺繍がセレブかは知らん)が冒頭に入ったときには、それがクダラナイ伏線だから身構えておいた方がいい。
何が飛んできても身を避ける準備をしておかないと、タブチファンタジー砲に撃ちのめされる。(苦笑)
なんかさあ、江の刺繍がキーポイントになることは分かっていたんだけど、まさか割れた天下布武の判子の入れ物になるとは思わなかったです。
こういう点があまりにも作り物過ぎて、脚本家の「ヘヘン♪」のしたり顔(顔は知らんけど)が目に浮かぶようで不快。
繰り返すけど、マタギの家族の話ならいいよ。
あと、いくら江が主役だからといえ、茶々やお初のお札なんかそっちのけでお江の刺繍を喜ぶ描写が毎回腑に落ちない。
お茶々ちゃんなんか思春期ど真ん中の辺りだと思うのだけど、よくあんな待遇でグレなかったもんだ。
お初ちゃんにいたっては、もはや汚れ役ですな。
家族を描いているようで、それぞれに役割が与えられていて、その役割を演じてるに過ぎない。
まったく家族なんて描かれてないよ。
それから、あまりにも
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」「戦は嫌でございます」
と連呼していると思ったら、この回は三姉妹のとくに茶々・お初の小谷城落城のトラウマと、それを乗り越える話にもなっているみたい。
それだっておかしい。
戦国の世に生まれていて、戦略に支障を来すほどのモンスターシスターズ。(笑)
タブチも気がついているんだと思います。
江の世界の中では、モンスターシスターズが
「戦は嫌でございます」
と騒いでいることが、結果として義父勝家と実母お市を死に追いやることになっていることを。
戦がスタンダードな世界にあって、賤ヶ岳の直前まで勝家は「戦争放棄」を唱えて、秀吉に一手も二手もどころか十手くらい手を打たれてしまっているわけです。
呑気に「父は負けん」とか言っていますが、それはこのファンタジー大河の中での思考回路でしかなく、実際の戦で何手も先に手を打たれてしまっていたら、勢力が拮抗しているなら負けるって。
物語の中の勝家の「家」は、勝家と市と三姉妹でしかないように見えますが、勝家の背負っているのは「柴田家」じゃなく、「柴田家中」。
勝家子飼いの武将や、信長からつけられた前田利家などの与力武将。
それぞれの武将の下にはまた子飼いの武将たちがいて、家来たちがいて、足軽たちがいて、それぞれ家族がいる。
勝家んところの5人家族の話だけじゃないんだって。
子供たちの「戦は嫌でございます」で、戦わないことや戦うことを選ぶにしても、このマタギの父ちゃんには「柴田家中」の人々を犠牲にしてまで「反戦」を貫く覚悟も見あたらない。
だいたい、勝家はやる気満々で戦をして、敗れて死ぬわけですから、無理で無駄なエピソードを重ねて泣く泣く戦に向かったことにする意味がない。
ただただ、勝家は意志が弱く、戦国セレブどもはワガママ。
そして、勝家の敗戦の原因は「戦は嫌でございます」と叫ぶ、「見た目は大人、頭脳は子供のモンスターシスターズ」にしか見えません。
その矛盾を埋めるためのセリフが、また「分からん」。
「男とは戦が好きな生き物だ」と、言うわけですが、何とも男を小馬鹿にしたような雰囲気だし、上から目線。
保奈美が上目遣いに、黒目をギョロギョロさせながら言うものですから、小馬鹿度倍増。
もういいや。
「戦は嫌でございます」は嫌でございます!