仏放射線防護中央局元局長の裁判が開始
フランス放射線防護中央局の元局長で、パリ大学教授のピエール・ペルラン被告に対する裁判が、パリ高等裁判所で開始されました。
イルナー通信の報道によりますと、ペルラン被告はチェルノブイリ原発の爆発事故による影響を過小評価した罪に問われているということです。
ペルラン被告に対する最終判決は、今年9月に言い渡されることになっています。
ペルラン被告は1986年、チェルノブイリ原発の爆発事故が発生した際、この事故によるフランスの放射能汚染は非常に少ないとしていました。
ペルラン被告は、同原発事故の事実を隠蔽したことにより、責任者らの対策を妨げ、またフランス国民の安全対策を怠らせた、とされています。
ペルラン被告は、チェルノブイリ原発事故の発生当時、フランス放射線防護中央局の局長を務めており、放射能で汚染された雲がフランス国民の健康に害を及ぼすことはないだろう、と発表していました。
チェルノブイリ原発事故は、1986年4月26日に発生し、ペルラン被告の裁判も、2002年からパリの裁判所で始まっています。
日本は、政策に対して政治家・官僚・学者が罪に問われることがあまりにも少ないと思います。
行政に対しての裁判は多いですが、その行政を判断したものが罪に問われることがほとんど無い。
その結果が、公害が蔓延したり、税金や年金や郵便貯金が無駄に使われたりしている。
その責任を問われない社会なら、行政は緊迫感をなくし、決して国民主権にはならない。
奇しくも、その風潮に風穴を開けたのが、現首相の菅直人です。
「薬害エイズ事件」の際に、無かったと言われていた「郡司ファイル」を公表し、厚生省官僚と助言する立場だった学者と製薬会社の取締役らが罪に問われている。
人の命を金に換えて弄んだ罪を曝いたことによって、菅直人はヒーローになった。
今度は自分が問われる側になっただけです。
どこかの国のように、大統領を辞めたとたんに罪に問われるような国もイヤですが、たまにはその政策が「滅私奉公」であったかを問うてもいいのではないでしょうか?
すでに「お白州」に引き出される副官房長官もいらっしゃるようなので、ご一緒にどうぞ。