政府、避難完了確認せずベント実施=福島原発事故
菅直人首相は10日午後の参院予算委員会で、3月12日に福島第1原発1号機で放射性物質を含む気体を原子炉から抜くベントを行った際、原発から10キロ圏の住民の避難が完了したかどうかを確認せずに政府として実施に踏み切ったことを明らかにした。自民党の丸川珠代氏が避難完了を確認していたかをただしたのに答えた。
首相は「原子炉格納容器が壊れれば、ベントとは比較にならない大量の放射能を放出する危険性がある。避難指示から時間はあり、避難はかなりできていたはずだ」と述べ、より大きな被害を避けるための見切り発車だったと認めた。経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長も「避難完了の時間は確認できていない」と述べた。(2011/06/10-19:37)
初動ミスで余分な被ばくと批判 小佐古氏提出の報告書
東京電力福島第1原発事故で、政府の対応を批判して4月末に内閣官房参与を辞任した小佐古敏荘東大教授(放射線安全学)が、辞任直前に菅直人首相に報告書を提出し、「不適切な初動」で放射性物質の拡散予測結果が十分に活用されず、住民に「余分な被ばく」を与えたと指摘していたことが10日、分かった。
小佐古氏は報告書で首相官邸の指導力不足や原子力安全委員会の機能不全を挙げ初動を批判。「小児甲状腺がんの発症が予想される」ことから福島県と近県で「疫学調査が必須」としている。今後の検討事項として、被ばく者手帳の発給やメンタルケア対策を挙げた。
2011/06/10 19:57 【共同通信】
何度も書きますが、菅首相は二重三重に初動を間違えた。
原子炉に対しても、地域住民に対しても。
唯一正しかったことは、視察にSPEEDIの情報を使ったことくらいでしょう。
そのミスをミスにしないために、住民避難を遅らせ、汚染食品をばらまき続けている。
事故を起こした内閣に、正しく事故後の対策が取れるわけがない。
ミスを隠すことを優先するから。
民主党の次期党首が取り沙汰されていますが、菅の1日も早い退陣はもちろん、現在菅内閣の一員である人たちは党首になる資格はないでしょう。
事故の隠蔽が行われる可能性があるからです。
そうすれば、避難が必要な地域の人々、汚染食品の流通などは踏襲されてしまう恐れがある。
この原発事故は、イチ地域の存亡の問題ではなく、東日本の存亡の問題です。
ハッキリ言えば、この事故を民主党にまかせ続けることが無理だ。