東電の原発収益4兆円弱 教授が試算
東京電力がこれまでに原発部門全体で得た事業報酬(収益)は4兆円弱で、福島第1原発事故の賠償額はこれと同レベルか、賠償額に足りない可能性があるとの試算結果を、立命館大の大島堅一教授が28日までにまとめた。
国内の原発の電気は水力や火力発電より割高だとの試算結果も得られ、原発推進の大きな根拠とされていた経済性への疑問が強まった形だ。
東電の有価証券報告書を基に、福島の原発のほか、新潟県の柏崎刈羽原発など原子力部門全体の報酬を試算すると、1970~2007年度の累計が3兆9953億円と推計された。
事故の賠償額は未確定だが最低でも数兆円とみられ、金融機関の中には8兆~11兆円との試算もあり、大島教授が算出した原発事業の収益総額を上回る可能性もある。
大島教授は同報告書を基に、国内全体の電源別発電単価も分析。直接的な費用のほか、放射性廃棄物の処理費用や、原発立地自治体への支援などに使われ国民が負担する電源3法交付金などを加味し、実際の発電量から単価を算出した。
同期間の平均で、1キロワット時の発電単価は原発が10・68円で、火力の9・90円や水力の7・26円より高いことが分かった。
原発は出力調整が難しく、夜間発電した電気で水をくみ上げ昼間発電する揚水発電を利用していることに注目し、両者を合わせた場合の単価を算出すると、12・23円となり、他の発電方式との差は拡大した。
国の総合資源エネルギー調査会の小委員会は04年、原子力の発電単価は火力や水力より安いとの試算をまとめた。電気事業連合会もこれを引用し「原発のコストは高くない」と宣伝してきた。
大島教授は「過去の実績を見る限り、原発は安価な電源とは言えず、今回の賠償も含めればさらに高くなる。原発の優遇策を今後も続けるのかどうか、国民的な議論が必要だ」と話している。(共同)
[2011年6月28日8時41分]
いい加減、いろいろと誤魔化すのは限界なんじゃないですか?
金の問題もあるけれど、そんなものよりもDNAが破壊されたらどうしようもない。
原発を止めるのは、民主党なら出来る可能性があると思うんだけどなぁ。