セシウム汚染:肉牛の全頭検査 11県での実施へ
2011年7月28日 2時30分
肉牛の放射性セシウム汚染問題で畜産農家から要望が強い全頭検査について、27日現在、既に始めた山形、静岡県を含め11県での実施が決まり、費用は40億円規模に上ることが毎日新聞の取材で分かった。国は福島県の一部以外での実施に消極的だが、他に8都道府県が実施を検討中で、さらに広がる可能性がある。費用負担が今後議論となりそうだ。
牛の全頭検査は01年からBSE(牛海綿状脳症)で始まり、牛肉の信頼回復につながった。しかしセシウムの検査はBSEより手間がかかり、測定器の数も限られる。
セシウム全頭検査の主体は県が多いが、栃木や静岡のように地元JAが傘下の農家に実施する動きも出ている。検査費用は1頭当たり約2万円。対象頭数は現時点で少なくとも約19万頭で、すべて検査すれば40億円近くになる計算だ。
費用は県や生産者が立て替えるが、8月1日からの開始を27日に発表した宮城県は東京電力への賠償請求を明言し、山形や栃木のJAも同様の方針。新潟県の泉田裕彦知事も「本来誰が負担すべきか想定した上で対応したい」と話す。
一方、検討中の青森、大阪、鹿児島など8都道府県の中には、検査体制が追い付かず出荷制限につながるとの懸念もある。北海道畜産振興課は「機器が2台しかなく、1頭で3~4時間かかる。出荷頭数を考えると難しい」。ブランド牛「松阪牛」を抱える三重県の鈴木英敬知事は「今月中には結論を出したい」という。【井上英介、浅野翔太郎】
〔毎日新聞〕
繰り返しますが、これは楽天的に初期に検査をしない決断をした宮城県知事の責任は大きい。
宮城県の出荷規制は「自爆」と言ってもいいでしょう。
おぼこの振りをして、売り抜けようとした農家たちも責任が大きい。
危険と感じないことがおかしいし、感じたのなら売らないなり、県に検査を求めるなりできたはず。
故郷ながら、恥ずかしい。