農地の除染、表土削り取りが有効 ヒマワリは効果小さく
農林水産省は14日、農地から放射性物質を取り除く除染技術の実証試験結果を発表した。表土を削り取ることで放射性セシウム濃度が約4分の1に低下することが判明、同省は最も有力な除染方法としている。一方、ヒマワリなど植物によるセシウムの吸収は効果が小さく、「普及の段階にない」と結論付けた。
ただ、福島県の濃度5千ベクレル(土壌1キログラム当たり)以上の全農地の表土を削り取ると、約300万トンになり、東京ドーム2~3杯分にも達する計算。残土の処理が難題になりそうだ。
農水省は、農地を30センチ以上深く耕し、放射性物質に汚染された表土を埋め込む「反転耕」も一定の効果があることを確認した。
2011/09/14 19:27 【共同通信】
期待が大きかっただけにガッカリしてしまった人も多い記事だと思います。
というか、ロシアの研究でのひまわりによるセシウムの除去については、沼地での栽培だったはずです。
田んぼなら効果が高かったのかもしれませんが、畑では菜花の方が良かったのかもしれません。
また、最近では芥子が効果が高いなどという結果もあるそうですが、それはそれで問題が発生してしまいますね。
ということで、農水省は「表土の削り取り」と「反転耕」をメインに考えているようですが、これはこれで問題があります。
記事のとおりに、削り取った土をどのようにするのかという問題が発生します。
ともかく、保管に適した場所がない。
本来なら、頑丈なコンクリートのプールを作り、そこの中に入れるしかないのでしょうが、いかんせん量が多すぎます。
山に持っていけば、河川が汚染されますし、海辺では海岸が汚染されます。
そこで「反転耕」を言い出しているのかもしれませんが、それでは地下水が汚染されます。
そうすると、やっぱり巨大なコンクリートのプールを作り、保管をするしか良い方法は無いのかもしれません。
ちなみに、チェルノブイリでは、50万人が除染作業にたずさわり、うち2万人がその影響で亡くなり、多くの人が後遺症に苦しんでいます。
除染をするにも、とくに内部被曝を防ぐためにマスクをしっかりとしてやりましょう。