ラニーニャ発生すれば暖房需要強まる可能性-原発止まる関電は綱渡り
10月14日(ブルームバーグ):「ラニーニャ」が発生すると東日本以西で気温が低くなり、暖房需要が強まることから年内に3基の原子力発電所が停止する予定の関西電力の供給は綱渡りになる可能性が強まっている。
政府はほとんどの地域では今夏、大口需要者を対象に実施した15%の節電を繰り返すことはないとしている。しかし、関電など電力会社は今冬の電力需給見通しを完了していない。
エネルギー経済研究所の研究員、永富悠氏は冬の電力需給が綱渡り状態で、政府が電力の使用制限令を出すことはないだろうが、節電の要請は必要になるとの見通しを示した。
共同通信によると、関電が14日、管内の利用者に節電を要請する方針を固め、節電策の協議に入った。
原発54基中、稼働中なのは10基。安定した電力供給に不透明感が強いことから世界2位の建設機械メーカー、コマツなど一部企業は工場の海外移転を検討している。
7月に政府が発表した電力需給見通しによると、関電管内では今冬に需要が供給能力を8.4%上回る可能性がある。年末までには3基の原発が定期点検で止まることから、国内電力会社で最も原発依存度が関電の稼働中の原発は1基になる。来夏には19%に達する見通し。東京電力では今冬に1.1%、来夏に13%の不足が見込まれる。
東日本大震災の被災地域に電力を供給する東北電力は今冬、7%の電力不足に直面する。地震の影響で水力発電所23基(出力95万キロワット)が運転を停止している。東北電の広報担当者は厳しい冬になりそうだと述べた。
経済産業省・資源エネルギー庁電力・ガス事業部の三田紀之・政策課長は今冬の使用制限令を回避するための対策を策定中だと述べた。三田氏は「7月時点よりも供給余力を積み上げるために自家発電設備を持つ事業者にもっと発電するよう要請するなどいくつかの選択肢を検討している」と語った。
ラニーニャ発生か
気象庁は11日、太平洋赤道域の中部から東部にかけて海面水温の低い状態が続いていることから、異常気象の原因となるラニーニャ現象が今冬にかけて発生する可能性があるとの監視速報を出した。気象庁情報管理官の三河哲也氏は「ラニーニャが起きれば、いつもより寒い冬になる」と述べた。
いままでは放ったかしだったくせに、いきなり大騒ぎですね。
融通しあえば、電気は足りる。
ガタガタ言わずに、原発抜きで電気を作る努力をしなさい。