床下の瓶から高放射線 民家所有者「初めて見た」
2011/10/13 20:59 (2011/10/13 23:06更新)
東京都世田谷区弦巻の区道から最大で毎時3.35マイクロシーベルトと周辺より高い放射線が検出されたことが13日、区への取材で分かった。区は同日夜、隣接する民家の床下にあるビンが発生源とみられると発表。周辺で高い線量が検出されていないこともあり、福島第1原子力発電所事故による放射性物質の飛来が原因ではないとみている。
ビンの線量は毎時30マイクロシーベルトまで計測できるメーターが振り切れる高さという。文部科学省の検査官が分析などを実施。終わり次第、区は関係機関と協議して速やかに除去作業を行う方針だ。同日夜、同省の担当者がビン類を鉛の容器に入れて搬出。その結果、付近の線量は毎時0.1~0.3マイクロシーベルトまで下がったという。
3日に区民から「放射線量が高い場所がある」との指摘を受け、区は専門業者に依頼して区道付近の調査を実施。さらに隣接する無人の民家の所有者の許可を得て敷地内を調べたところ、床下にある木箱の中にあった数本のビンから計測限度を超す線量を検出した。
ビンは高さ7センチ、直径6センチのものが1本と、棒状の細いものが数本あった。いずれも泥で黒く汚れており、ラベルや中身は判別できず、所有者も「初めて見た」と話しているという。
〔産経新聞〕
原因は放射性ラジウム=原発事故と無関係-世田谷の高放射線量・文科省
東京都世田谷区の区道で高い放射線量が検出された問題で、文部科学省は14日未明、隣接する民家の床下にあった瓶の中から、ラジウム226とみられる放射性物質が見つかったと発表した。最大で毎時3.35マイクロシーベルトが検出された原因はこの放射性ラジウムで、東京電力福島第1原発事故とは無関係と判断した。
文科省によると、13日午後3時半ごろ、世田谷区から「床下にある複数のガラス瓶が放射線源とみられる」との通報を受けた。同省は放射線障害防止法に基づき、担当者2人を派遣。民家の寝室の床下から、箱に入ったガラス瓶数十本を見つけた。中には粉末が入っていた。
粉末を検査した結果、ラジウム226やビスマス214、鉛214などの放射性物質が検出されたため、鉛容器などに入れ放射線量を低減する措置を取った。14日にも専門業者に処分を依頼するという。
この民家は1950年代に建てられ、女性が今年2月まで住んでいたが、現在は無人。女性の親族はガラス瓶などに心当たりがないと話しているといい、女性の夫(故人)も、放射性物質を扱う職業とは無関係だったという。(2011/10/14-01:22)
〔時事〕
世田谷の“ラジウム瓶”撤去へ…文科省が作業開始
2011.10.14
東京都世田谷区弦巻の区道で局地的に高い放射線量が検出された問題で、文部科学省は14日、区道沿いの住宅の床下から、高線量の原因となった瓶を撤去する作業を始めた。
瓶は数十本あり、木箱に入っていた。瓶の中身はラジウムとみられる粉状の物質で、瓶表面から毎時600マイクロシーベルトが検出された。文科省は13日、周囲に高い放射線が出ないよう、木箱を鉛製の箱に入れていた。
世田谷区が依頼した専門業者による区道の測定では13日、高さ1メートル地点の最大値で毎時3・35マイクロシーベルトを検出した。
14日は警視庁も現場の状況を確認するため、捜査員を派遣した。
あれよあれよという間にラジウム入りのビンが犯人になってしまいました。