牧之原に「困惑」 御前崎市議会
2011年10月01日
浜岡原発が立地する御前崎市の市議会は30日、原子力政策の早急な構築を求める意見書を全会一致で可決した。意見書の中では、牧之原市の議会と市長が浜岡原発の「永久停止」を求める立場を表明したことに触れ、「誠に意外で、困惑している」と不快感を明らかにした。
意見書は、浜岡原発に対する今後の安全確認・評価についての見通しを示すことや、国の原子力政策を早急に構築し、国民に説明するよう国に求めている。
その中で「40年以上にわたり、立地市である当市とともに、国のエネルギー政策に協力してきた隣接市において」と市名を挙げずに牧之原市の対応に言及。運転停止から4カ月で、22日には防波壁工事が始まったことにも触れ、「この時期の決議及び表明は誠に意外であり困惑している」と不満をにじませた。
この問題を巡っては、牧之原市議会が26日、議会としての意思を表明する「決議」で「永久停止」を要望。市長も「永久停止は譲れない」と自身の考えを表明していた。
御前崎市議会の意見書は、浜岡原発の運転再開については言及していないものの、「エネルギーの政策決定は、冷静な議論の下の判断が必要」としている。
●焼津市議会は不採択
焼津市議会は30日、市民団体5団体から出されていた「浜岡原発の廃炉を求める意見書を国に提出することを求める」とした請願を、賛成少数で不採択とした。同市議会事務局によると、今後も改めて協議を続けていく問題だとの意見があったという。