福島第1原発:増え続ける廃棄物 循環注水3カ月
東京電力福島第1原発事故で、高濃度の放射性汚染水を浄化して原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」が本格稼働して、9月27日で3カ月になった。今月上旬からは東芝製装置の単独運転に変わり、トラブルの多かった米仏製装置はバックアップに回る。これにより汚染水処理装置の稼働率向上が期待される一方、処理に伴い生じた高濃度の放射性廃棄物はドラム缶約4700本分相当に達し、今後も増え続ける見通しだ。最終的な処分方法は未定で、汚染水処理の障壁になっている。
東電によると、米キュリオン社の装置と、8月に稼働を始めた東芝製の「サリー」は、軽石(ゼオライト)が入った「ベッセル」と呼ばれる円柱形の吸着装置に汚染水を通す。ベッセルは数日使うと交換し、使用後は放射性廃棄物になる。
仏アレバ社の装置は、汚染水の放射性物質を砂に吸着して薬品で沈殿させる。処理後に極めて高線量の汚泥が発生する。
これまでに発生した放射性廃棄物は、キュリオンのベッセル(直径0.9メートル、高さ2.3メートル)210本(計約307立方メートル)▽サリーのベッセル(直径1.4メートル、高さ3.5メートル)10本(計約54立方メートル)▽アレバの汚泥581立方メートル--に上る(9月27日現在)。
これらは現在、敷地内の仮設保管場所にあるが、廃棄物に含まれる核物質の種類と濃度が把握できず、処分方法の見通しは立っていない。経済産業省原子力安全・保安院放射性廃棄物規制課は「核廃棄物の処理法を定めた原子炉等規制法を適用できるか分からず、新法を考えなければならないかもしれない」と話す。
地元自治体も不安を募らせる。福島県双葉町は「仮置き場が最終処分場になったら困る。県外に移動してほしい」と訴える。
放射性廃棄物の処理に詳しい京都大原子炉実験所の小山昭夫教授は「高濃度汚染水の濃度は1リットルで最大100億ベクレル程度と予想され、汚泥やゼオライトに濃縮されるとその1万倍の濃さになることもある。従来の制度で対応できる濃度ではない」と警鐘を鳴らす。【大野友嘉子】
毎日新聞 2011年10月2日 21時48分(最終更新 10月3日 2時01分)
双葉町もなにをカマトトぶってるんだか。
汚染水の処理が始まった時点で、どのようなことになるかは目に見えただろうに。
汚染水というのは恐ろしい。
前にも書きましたが、六ヶ所の使用済み核燃料保管プールでは、震災で中の水が溢れました。
それ以降の追加ニュースはない!
おそらく、線量が低くなるのを待つしかないのではないかと思っています。
ふくいちでも、ときどき汚染水が漏れるというニュースが流れますが、定期的に交換をしなければならない浄化装置の作業場は大変厳しい環境だと想像できます。
もれた汚染水が濡れた場所は、長時間汚染されることになるわけです。
もちろん、ベッセルと呼ばれる装置はどんどん変えていかないと装置自体が高濃度に汚染されて移動させることが出来なくなります。
ちょっとしたミスで、浄化装置全てを放棄することになる可能性もあるのです。
なんたって、汚染水なんて言ってますが、燃料棒が溶けて混じっている可能性も高い・・・というか混じりまくっているでしょう。
政府は、ベッセル置き場の確保を急がないとダメでしょう。