1号機 浄化装置の設置へ作業
10月10日4時1分
東京電力福島第一原子力発電所1号機で、格納容器につながる配管内の水素濃度が十分に下がったとして、東京電力は9日、格納容器内を浄化する装置の設置に必要な配管の切断作業を行いました。今後、事故の収束に向けて、浄化装置の設置を急ぐとしています。
福島第一原発1号機では、先月下旬に、浄化装置の設置に必要な格納容器につながる配管を切断しようとしたところ、配管内に61%から63%の高い濃度の水素が見つかり、爆発の危険があるとして作業が中断していました。このため東京電力は、8日から配管に窒素を入れて水素を追い出す作業を行った結果、いったん下がった水素濃度が再び上昇に転じても、配管の切断作業中に爆発のおそれがある4%の濃度には達しないと評価しました。これを受けて東京電力は、当初の計画より2週間ほど遅れて、9日の夕方から配管の切断作業を行い、およそ5時間半後に2か所の切断を終えました。格納容器内の放射性物質を取り除く浄化装置の設置は、先月見直された、事故の収束に向けた工程表に新たに付け加えられた項目で、東京電力は、今後、浄化装置の設置を急ぎ、できるだけ早く装置を動かしたいとしています。
格納容器につながる配管切断の様子を公開 東京電力
2011年10月10日12時45分
東京電力福島第一原発で1号機の格納容器につながる配管に爆発の原因となる水素がたまっていた問題で、東電は10日、配管を切断した画像を公開した。
公開した画像は、切断した2カ所のうちの下側。緑色のホースから水を流しながら火花が出ないタイプの自動切断装置を使った。切った2カ所のうち、下側は溶接して塞いだ。上側は切断後、キャップとテープで止めた。今後、格納容器から漏れ出る放射性物質を減らすための除去装置が完成次第取り付ける予定だ。
配管内に水素がたまっていた理由について、東電は「格納容器には窒素を入れ続けているが、核燃料が高温だったころに発生した水素は配管に流れ込むとなかなか抜ける場所がなくたまっていたのではないか」としている。
水素の続報。