「スキー場」巻き返しへ 風評被害克服に“一手”
寒波が到来、県内は15日、山間部で雪が舞った。東京電力福島第1原発事故に伴う風評被害で春先から今冬のキャンセルが相次いだ県内スキー場は、今月にも始まる営業に向け本格的な準備に入った。営業はマイナスからのスタートだが、ゲレンデの放射線量は低く悲観ばかりできないと、関係者たちは巻き返しへ工夫を重ねている。
猪苗代町の箕輪スキー場は15日、人工降雪作業を開始。今季は「オミクロンタワー」という高さ3メートルの人工降雪機を新設、着雪率を高め、省エネにもつなげた。16日にも本格稼働する見込みで、今月下旬にはオープンさせたい意向だ。
25日オープン予定の北塩原村のグランデコスノーリゾートは15日、安全祈願祭を開催。例年は約7割が県外からの来場者だが、震災や原発事故の影響を踏まえ、来場者は当初予想の約65%に落ち込むと想定している。「厳しいシーズンになることは覚悟の上」とした上で、リフトの減速や効率よい運行で2割以上の節電を図る。子ども向けの体験活動応援事業などを通して誘客を目指す。
(2011年11月16日 福島民友ニュース)