汚染状況重点調査地域:8県102市町村を指定…環境省
東京電力福島第1原発事故による放射性物質の除染で、環境省は19日、国が費用を負担する「汚染状況重点調査地域」に、東北・関東地方の8県102市町村を指定すると発表した。指定市町村は、来年1月に放射性物質汚染対処特別措置法が全面施行された後、国と協議しながら実施計画を策定し、国の財政支援を受けながら除染作業を進める。告示は28日付。
対象は、福島県が40市町村(警戒区域と計画的避難区域は除く)と最も多く、茨城県20市町村▽群馬県12市町村▽千葉県9市▽宮城県8市町▽栃木県8市町▽岩手県3市町▽埼玉県2市--と続く。
自然界からを除く追加被ばく線量の平均が、年1ミリシーベルト(毎時0.23マイクロシーベルト)以上になる区域がある市町村について、航空機モニタリングや地上での測定結果を参考に、市町村と相談して決めた。
追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以上の地域があっても、生活圏と離れた山奥で除染が不要な場合や、風評被害への懸念がある場合は、市町村の意向を優先し、指定は見送った。今後、希望する市町村があれば、追加で指定する。
当初は、追加被ばく線量が年間5ミリシーベルト以上の地域を対象としていたが、地元の反発を受け、基準を引き下げた。
また、環境省は同日、国が直轄で除染を行う「除染特別地域」について、福島県富岡町など警戒区域(ただし楢葉町は全域)と計画的避難区域を指定することも正式に発表した。
既に除染を実施している市町村については、特別措置法に基づくものと認められれば、国が費用を負担する。【藤野基文】
毎日新聞 2011年12月19日 19時07分
さて、世紀の愚策となるであろう除染地域が認定されました。
言いたい事はいろいろある。
まず、広範囲の汚染については、チェルノブイリを参考にするのが一番良いと思うのです。
セシウム137の半減期は30年と言われています。
しかし、一説によると、それは実験室内での話。
自然界に撒き散らかされたセシウムは、すでに25年経ったチェルノブイリ周辺では、力が衰えるどころか放出された頃とほとんど変化がないとも言われています。
このことから、自然界での半減期は100年とも言われています。
もはや、科学者でも想像の世界なのです。
政府は、そのデータを無視して、2年後に放射線の量を半分に減らすといっています。
これもまたふざけた話。
実験室内での挙動ですが、2年半でセシウム134は半減期をむかえます。
134の方が放射線量が強いこともあり、約2年後(事故から2年半~3年)で、セシウムのトータルの放射線量は放っておいても半分になるそうです。
つまりは、除染をしなくても、勝手に半分になるんですね。
あくまで、実験室の話ですが。
除染に関しては、自衛隊やボランティアや地域住民などが動員されるようです。
聞くところによると、地域ごとに半ば強制的に除染に参加されているようで、土嚢に袋詰めされた高線量の汚泥を抱えて運んだりもしているようです。
また、男手のないご家庭では女性が参加。
小さな子供のいる家では、子供を預けられずに、除染現場に連れてきているという話です。
何度も書きますが、旧ソ連では50万人の軍隊を動員して除染作業を行いました。
うち2万人は間もなく亡くなったそうです。(もちろん因果関係は認められていない)
さらには、半数以上の方が、放射線障害と思われる病気で苦しんでいる。
除染は、木を切り倒し、アスファルトを剥がし、その上に分厚くアスファルトを敷いたにもかかわらず、それでも線量を住める状態にまで下げることが出来ず、たくさんの村や町を放棄する結果となっています。
除染を賛成する人は、「25年前と技術が違う」と言っていますが、私には除染作業が25年前とどのように違うのか理解できない。
せいぜい高圧洗浄機を使っているくらいか?
女性や子供が暮らしている横で、セシウムまみれのホコリを巻き上げていることによって、今は心配が減っているはずの呼吸による内部被曝をさらに起こしているようにしか思えません。
それともう一つ。
重点調査地域を指定したということは、そこはほぼ確実に汚染されているということです。
つまり、土地の価値が大きく減少するという意味でもあります。
私は、政府の政策は大きく間違えていると思います。
これは棄民政策です。
こんなことをしていれば、日本国中が駄目になる。