参拝は、やはり正面からきちんとしたいので、道路で回って正面へ。
出雲大社は、一の鳥居がやや高く、そこから下るように二の鳥居。
社殿は、ちょうど窪地の底にあり、本殿と後ろの山を仰ぎ見るようにできています。
昔の本殿を知るには、一の鳥居前の雲太(うんた)に行くとよいです。
少し前までは信じられてなかった空中神殿のミニチュアが展示されてます。
発掘調査によって、大木を3本組み合わせて1本の柱を作ったことが証明されたのです。
最大期は高さ50mあったそうです。
参道を抜けて、いよいよ特別参拝へ。
なんといっても60年に1度のことですから、大変なのはその時代に合わせた参拝の指導が必要なのでしょう。
整理券配布のときも参拝時の服装について、襟付きシャツや靴下着用やジーンズ不可などと言ってました。
待ち合いのテントでは、出来ればボタンを全て留めることと、携帯電話の電源オフを言ってました。
門前のお店では、急遽衣類を取り扱うところもあるそうです。
これには、反発の声もちらほら聞こえました。
「外人にとってはジーンズが正装だろう」→ジーンズは正装ではありませんし、見渡す限り欧米の方はいません。
「世界中でこんなことをするところは無い」→大抵の神社では本殿に上がる場合は正装が常識です。お目こぼしをして頂いているだけで、伊勢神宮では神域にに入ってのお払いの場合は正装以外はダメ。また、バチカンなどでも服装に関する決まりがあり、守らなければ入れません。
…お年寄りでさえ、神社内で傘をさして歩いていたり、帽子を被ったままでも平気な時代ですから、違和感を感じるのは仕方ないのかもしれませんが、訪問先の家の中で傘をさしたり、帽子を被ったり、犬を放ったりしないのと同じようなものなのですが。
要は「敬う気持ち」だと思います。
さて、いよいよ神域へ。
本殿は雲太の頃よりコンパクトになっていますが、階段の下から仰ぎ見るとかなりの迫力。
豊臣秀頼の作った桃山式の絢爛豪華な社殿を徳川が作り直したそうですが、故にシンプル。
比叡山の根本中堂と比べると、徳川家が神道と仏教に対して明確に分けていたことを感じます。
階段を上がると、そこは普段は入ることも叶わない空間。
時計の逆回しに一周し、正面へ。
風がほとんど吹いていない状態だったのに、心地よい風に汗もひいていきます。出雲さん独特の「田」の形に区切られた室内。
西面に向けて祀られる大国主命や南面して祀られる五客神、天井の八雲の由来となる7つの雲などが良く分かります。
御神体は移されているので、お参りはしません。
わずか数分でしたが、貴重な時間でした。
御神体を移している仮殿や曽我社にも参拝して終了しました。