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日曜日はゲレンデに居ますので、どうしても録画でしか見れない「龍馬伝」ですが、合間を縫ってやっと見ました。
出演者の中で、どうしても残念でならないのが広末さんの演じる加尾。
個人的に広末さんの演技は好きなのですが、引いた演技が多いせいか、今ひとつ加尾が出てくるとハラハラしながら見てしまいます。
去年の行き当たりばったりな大河のトラウマからやや抜け出して、今年の大河は先の先まで計算されているらしいことが分かってきたので、この時期の演技が後々に生きてくるのではないかと信じたいです。
が、広末嬢も小娘の役はつらくなってきましたね。
ハイビジョンを恨みましょう。
第7回の「遥かなるヌーヨーカ」は、何とも言えないしみじみとした作品に仕上がっていて本当に良かったです。
内容はけっこう盛りだくさんで、①土佐に帰ってきた龍馬 ②父の死 ③河田小竜との出会いを45分で消化させたわけですが、あいだに猫とか風景とかを入れて余韻の感じられる作りになっているのも憎いです。
プロデューサーと演出家と脚本家の意図が噛み合って作品を作り上げていることが感じられ、本当に安心です。(去年の舞台裏のドタバタが透けて見えるようなことが無いのが本当にいい)
江戸帰りの龍馬さんは、今で言えば海外留学や宇宙留学から帰ってきたようなもので、並の人には経験できないようなことをしてきたわけです。
留学っていうのは複雑なものです。
留学を経験しても、何かを学んでくるもの、何も学べないもの、箔だけつけて威張るものと様々。
周りの人間にしても、過度の期待をするものから、嫉妬に狂うものなど、こちらも様々。
そういう意味では、「留学をする」ということだけで、周りとの人間関係を変化させられるだけでも価値はあるのかもしれません。
冒頭からの土佐の大皿料理から始まるシーンに、そんな留学によって起こるゴチャゴチャした周り変化が読みとれて上手いと思いました。
小千葉道場の定吉先生の手紙などを怖ず怖ずと出したり、日根野道場での立ち会いなど、江戸留学の成果を強調しているかと思いきや、小竜先生にはあの不細工な黒船を自慢げに見せてしまうあたりの人間のみ完成度の描き方が本当に感心。
龍馬の留学は、結局は最後の最後までこの回のベースとして流れていて、小竜との出会いや父の死期を経て、留学が実を結ぶように描かれているのも秀逸で、クドクドと臨終シーンをやらなかったのもまた良かった!
自分が今の仕事は、子供の頃から占い師などに散々言われてきた仕事で、「絶対になってやるか!」と思っていた仕事なのです。
しかし、突然空からストンと降ってきたように「やっぱこの仕事だよなぁ」と思ってしまい、今に至っています。
龍馬伝開始からのわずかな積み重ねですが、その積み重ねからストンと海外に目を向ける龍馬。
その龍馬の背中を押したのが、実際に龍馬の目を海外に向けさせた河田小竜だったり、父の死だったりというのは、自分の心にもストンと落ちて心地よかったです。
龍馬伝を見たあとは、しゃべりが土佐弁になるがぜよ。