今回は土佐勤王党崩壊の序曲となる平井収二郎の切腹の回となりました。
前回の攘夷不実行と続いて、どんどんと土佐藩は攘夷から後退し、歴史の主役から後退していくわけですが、そこで鍵となってくるのが山内容堂と後藤象二郎になってくるわけです。
ということで、今回は久しぶりの後藤象二郎ドンの登場。
この後藤象二郎ですが、演じているのは青木崇高。
チョンマゲなんかつけているから分かりづらいですが、黄色いヘルメットをかぶせてみれば川を渡るのに夢中な神沼次郎君なんです。
銀色のシーズンの「れでぃごぉぉぉぉぉ~」の次郎君です。(笑)
ノー天気に明るい次郎君から、権力欲旺盛でブラッキーな象二郎君に、すっかり人変わりしています。(笑)
とりあえず、今の段階では龍馬や下士の敵役の存在で、今回は宮迫収二郎に引導を渡す片棒を担ぐ役となっています。
宮迫さんはなかなか安心して見てられました。
土佐勤王党のナンバー2的な存在として、武市の懐刀や知恵袋としての存在、また、それ故に同じ下士には傲慢だったり、武市を飛ばして朝廷に取り入ろうとする野心家だったり、短い出番の割には複雑な役を演じきっていたと思います。
しかーし、収二郎退場回となる今回の描き方は何なの?
内容をいろいろと詰めすぎというか、散らばりすぎというか。
今回、権平にいやんが大阪まで出てくるのですが、連れ戻しに来たことはともかく、これは男の子の居ない権平にいやんが龍馬を養子にして坂本家を継がそうというエピソードを踏まえたものなのでしょう。
また、勝塾がピンチになって、龍馬が松平春嶽に会ってお金を借りてくるのは事実です。
事実ではないですが、土佐勤王党の幼なじみのことで悩む龍馬に対して、横井小楠が、時代が変わって価値が無くなったと示唆するのは面白く、収二郎切腹にうまくつなげたと思います。
ただ、権平にいやんの海軍無料体験学習や容堂公の首のクワガタや岩崎弥太郎のグチが気になって、肝心の収二郎と急激に力を失っていく武市が分かりづらかったです。
こういう回は、気楽に見たい派には受けが良いのかもしれませんが、私も含めたガッツリ見たい派には物足りないと思います。
宮迫のできが良かっただけに、なんとも残念な回でした。