龍馬伝第2部、武市半平太・岡田以蔵の死をもって終了でございます。
半平太の三文字切腹、見事でした。(4回にも見えたけど)
史実の武市半平太も、腹に刀を3回入れ、3回目を切りきったところで前つんのめりに倒れてしまったので介錯人は首を切ることができず、心臓に刀を数度突き刺してトドメを刺したそうです。
麻酔のない時代ですからね、物凄い激痛に耐えながらの切腹だったと思います。
ドラマの中で首が切られていないのは、そういう事実を踏まえてのことだったのでしょう。
もっとも、戦国時代の作法ともなると、腹をかっ切った後にハラワタを掴み取り、壁に投げつけて死んだというのですから凄まじいものです。
土佐藩では武士として扱われなかった男の、だからこそ武士らしい最後だったと思います。
難しい描かれ方でしたが、大森さん、熱演でした。
武市は武士らしい最後を遂げましたが、以蔵は史実通りですが罪人のままの斬首。
まあ、切腹されても困りますけど。(笑)
延々と続く牢獄パートは食傷気味でしたが、佐藤さんも求められた以上の出来だったのではないかと思います。
これから先、龍馬ものが作られるときには、岡田以蔵は沖田総司同様に若手二枚目路線が定着するのではないかと危惧してしまうほどです。
ご苦労様でした。
これにより、ドラマ上の龍馬の幼馴染みは、加尾が再び出てくる可能性が残っているものの、男友達はすべて亡くなったことになり、寂しいものですね。
武市・以蔵の退場は、堂々としていて良かったと思うのですが、脚本は不満です。
しかし、なぜ自白?
なぜ牢屋に容堂公?
あの弥太郎に見せた武士の一分は何だったの?と思うほどの呆気なさ…。
容堂は容堂で、「ワシと似ちゅう」なんて、武市と共感しあっちゃっているし。
脚本家先生は、同士である下士たちが拷問で亡くなっているのを知りながらも、なんで武市が1年9ヶ月ものあいだ法廷闘争を続け、ついには自白することなく切腹を賜るのか分かっているのだろうか?
藩主も朝廷をも動かして幕府を翻弄させた男の生き様は、もっと描くものがあったんじゃないだろうか?
しかも、最大のトンデモは、なぜ牢屋に龍馬?
龍馬は何回武市にサヨナラを言ってる?
ここが2人の今生の別れ、いや、ここが今生の別れ…と、何度も何度も何度も何度も!(怒)
幕末だろ!男の友情だろ!
わざわざ顔を合わせて自分の思いを託さなくったって、男と男は察するところが格好いいんだろう!
遠くに思う友のために静かに泣けばいいんだよ!
先週の後半の龍馬がなかなか格好良かっただけに、今週の、前回同様の弥太郎頼みで牢屋に会いに行く龍馬には本当に萎えました。
芸がない。
脚本家さんは、もうちょっと考えてくれよ。
ここ何回かは、同じことの繰り返しで脚本の妙というものがないでしょ。
酔っぱらう容堂。
以蔵は「ギャー」。
武市は「やめてつかんさい」。
龍馬は「困まっちゅう」。
弥太郎「ワシになにをせいと」。
もう、そんなことの繰り返しばかりのように感じます。
去年のバカ大河のバカ脚本と比べれば遙かにマシなんですが、せっかくの坂本龍馬なのに、ここ数回は
全然胸が躍らない
んだよね。
第3部に期待。
そろそろ、去年同様にそろそろ脚本協力が必要なんじゃないだろうか。