久しぶりに「紅の豚」を見ました。
私は、ジブリ作品というのはあまり好きじゃない。
映画なんてものは、わずか2時間前後で喜んでもらわなければならないものなので、一瞬の印象だけが良いご都合主義なのは仕方ない。
じっくりと何度も見てしまう私には、映画は不向きなのかもしれない。
ある程度は許容する気持ちは持って見ているのですがね…。(苦笑)
しかし、とくにここ最近の数作は、登場人物の人格が作品中で変わりすぎ。(成長ともとれるが)
まだ、外国への外注が多くなったせいか登場人物の顔が変わりすぎて醒めてしまう。
私には、もののけ姫以降の作品は宮崎駿監督の抜け殻のように見えてしょうがないです。
あと、幼少期から「ジブリ作品」と「ディズニー作品」さえ見ておけば心すこやかに育つと勘違いをして、アニメ漬けにしている親が多いのも不愉快に感じる理由かもしれません。
そんなジブリ作品の中で、一番好きなのが「紅の豚」です。
宮崎駿作品の見所というのは、飛行シーンなんじゃないかと思っています。
そんな飛行シーンを思う存分に堪能できるのが一つ。
水彩画タッチの背景を飛ぶたくさんのシーンや、他の作品でもおなじみの雲を出たり入ったりするときのシーンなどは、何度見ても見入ってしまいます。
また、ジブリ作品と言えば音楽監督の久石譲ですが、紅の豚の作品が脂が乗りきっていて好きな曲が多いのが二つ目ですかね。
そんな二人の真骨頂を堪能できるのが、イタリア秘密警察に追われてピッコロ社から川を使って飛び立つシーンではないでしょうか。
宮崎駿らしい水しぶきと、久石譲らしい跳ねるようなピアノは、数多いジブリ作品の中でも個人的にナンバーワンです。
森山周一郎と加藤登紀子の声も良く、何度見てもアラの見えない良作だと思っています。