福島第1原発:学校の屋外活動制限 同じ敷地で違う判断
東京電力福島第1原発の事故は、避難の対象区域から離れた福島・伊達・郡山の3市の学校現場にも影を落とす。文部科学省は基準値以上の放射線量が測定されたとして、3市の小中学校、幼稚園、保育園の13校・園に「屋外活動を1日1時間以内とする」などの通知をした。対象校に通う小学生の母親は「我が子に『いつ(事故は)終わるの』と聞かれるたび、つらくなる」と話す。放射線への不安や国の対応への不満の声が保護者や学校現場から上がっている。
第1原発から北西に60キロ以上離れた福島市立福島第三小。19日の文科省の通知で屋外活動が制限され、桜が残る放課後の校庭に児童の姿はない。同じ敷地内にある幼稚園はしかし、同省の放射線量の基準値未満だった。渋谷朗校長兼園長は当惑を隠せない。「安心安全を考え、幼稚園も同様に屋外活動を控えている。兄、姉が小学校にいる園児もおり、配慮が必要」という。
文科省の基準値は毎時3.8マイクロシーベルトで、年間20ミリシーベルトを超えない線量。これは飯舘村などが指定された計画的避難区域の基準と同じ数字だ。「仮に基準以上(の学校)でも健康被害は起きない」という国の説明を素直に受け取る保護者は多くない。
21日、福島市であった制限対象校の保護者説明会では、親から疑問や注文が続出した。中学生の娘を持つ母親は「国は(水素)爆発が起きて線量が一番高かった3月中旬に何もしなかった」と批判した。別の母親は「将来子供に何か起きても『想定外だった』と言われそう。行政は集団疎開の実施も考えてほしい」と訴えた。
福島県内の多くの学校は4月から、自主的に屋外活動を控えてきた。保護者の不安が増す中、基準値を超えていなくても活動自粛の継続を求める市町村教委も出てきた。二本松市教委の幹部は「年間20ミリシーベルト以下」について「大人の基準を子供にあてはめた印象。保護者の理解は得られない」と強調。制限対象校に準じた対応を各校に求めるという。
安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「国は基準内だからと放置せず、放射性物質が積もった校庭の表土を削り取るなど汚染源を減らす対策を取るべきだ。学校が立ち退くことができない以上、校内の実測データに基づいた対策が望まれる」と話す。
先日、福島県が原子力発電所(福島第1・第2)が全て停まってしまったので、44億円以上の税収入が減ってしまったという記事を見て驚きました。
それは、原子力発電を動かし始めてしまった県は、止められないのだろうとつくづく思います。
しかし、そこで作られた電気を利用していたのは、東京電力管内の私たち関東人たちです。
原子力発電事故の際には、風向きなどによってホットスポット(高濃度汚染地域)が生まれます。
「福島第一原発と高速道路」のところで資料を載せましたが、浪江町や飯舘村ほどではないにしても、郡山市や福島市もホットスポットです。
年間で20mSv/年を越えるほどではないにしても、何度も書きますが、放射線は子供への影響が大きいのです。
平然と学校を開校する政府の暴挙には声を上げねばなりません。
関東人には福島の子供を守る責任がある。
日弁連も声を上げてくださいました。
日弁連-「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」に関する会長声明
昔は、こういうことがあればPTAが大騒ぎをして、日本中のお母さんが蜂の巣を突っついたようになった記憶があるんですけどね。
福島の子供たちにおこっていることは、将来、他の地域で事故があったときにも平然と踏襲されます。
それが官僚主義というものです。
今後、断層の地核や上になっているといわれる静岡の浜岡原発や福井のもんじゅなどで事故があっても、少し離れて20mSv/年以下であるといえば、これからも平然と放射能の中で子供たちを過ごさせるという意味ですからね。
基本的には、私はボランティア団体とかNPO団体などは好きではないので触れたくないのですが、子供たちのためにここの署名をお願いしたいです。
この団体とは無関係ですが、勝手なお願いです。
【ご協力ください】緊急声明と要請:子どもに「年20ミリシーベルト」を強要する日本政府の非人道的な決定に抗議し、撤回を要求|eシフト