放射性物質:自粛対象のホウレンソウ 千葉県香取市で出荷
千葉県は26日、国の暫定規制値を超す放射性物質が検出され出荷の自粛・制限対象となった同県香取市産ホウレンソウを、制限期間中の4月1~22日、同市の農家が県内の民間青果市場に7885束出荷したと発表した。
県によると、判明しているだけで農家10戸が同県匝瑳(そうさ)市の八日市場青果地方卸売市場に出荷。市場からの流通先は調査中だが、大半は家庭などで消費されたとみられる。出荷農家と青果市場は県の調査に、自粛や制限は知っていたとしている。
県は26日、農家と青果市場に厳重注意し、流通経路の報告と回収を要請した。県農林水産部は「出荷制限はしっかり伝達していた。怒りを感じ、残念に思う」と話した。香取市産ホウレンソウは県の要請で1日から出荷が自粛され、4日に国が改めて出荷制限を要請。22日に制限が解除された。
前にも書きましたが、今回の「風評被害」という言葉にたいへん違和感を感じています。
自分たちの不手際での混乱を、「風評被害」の名の下に国民に責任を押しつけている。
ハッキリ言って、国民は「放射能物質」を恐れています。
現在売られているものが、白なのか、黒なのか・・・、政府は暫定規制値を変えてしまったことによって、グレーの領域を増やしてしまっただけのように思います。
いや、正しい世界は、暫定規制値が導入される前の数値が正しく、それ以外のものは黒だったハズです。
本来、元々の数値を超えてしまった食品は流通させるべきではないはずです。
それによって、日本の食品の信頼が守られたハズです。
そもそも、放射能なんて見えないんです。
また、放射線の被害については、
①微量についても影響がある
②ある一定の数値(しきい値)が存在し、それを越えるまでは大丈夫
③むしろ微量なら身体に良い
などと学会でも意見が分かれているくらいなのです。
例え微量に放射能に汚染された食品であっても、見た目は全く変わりが無いのです。
目に見えない上に、身体に良いという学者もいる。
せっかく育てたことを無駄にしたくもない。
そう思えば、売りたくなるの人情じゃないですか。
まして、売ったところで罰則もない。
国民がどうしてもできないことがある。
日本という国の未来をデザインすること。
2年前の夏、民主党の方々は、新しい日本をデザインするためにこの国の舵取りを国民から預けられたのではないですか?
国民を守るために、政権を取ったのですか?
それとも、名誉のために、政権を取ったのですか?
利権を食い散らかしたかったから、政権を取ったのですか?
放射能に汚染された農産物や魚介類への評価は、どんなに誤魔化しても市場の「神の見えざる手」によって定められてしまいます。
いくら黒を白と言っても、黒いものはやっぱり黒く、それを白として身体に取り込めと言うのは国民たちには荷が重すぎます。
汚染地の補償は、速やかに東電と政府で行うしかない。
汚染は風評被害ではない。
厳然たる事実です。
日本の全ての商品が国内でも世界でも売れなくなったら、それこそ風評被害。
しかし、その風評被害は、紛れもなく政府の黒を白として売る姿勢から生まれたものです。
日本を守るために、汚染された農作物・魚介類は流通させない。
それらの商品は補償する。
このままでは、福島を中心とした汚染地も日本も共倒れになる。