安全委員長、「作文の経緯調査を」 再臨界発言で
2011.5.23 14:01
福島第1原発1号機への海水注入が一時中断した問題で、原子力安全委員会の班目春樹委員長は23日の記者会見で「(再臨界の危険性があると)委員長が言ったという作文を書いたのが誰か知らないが、経緯を徹底的に調べてほしい」と述べた。
注入中断をめぐっては、政府・東京電力統合対策室が班目氏の発言がきっかけで中断に至ったと受け取れる内容の検証結果を21日に公表。班目氏の激しい反発で表現を訂正した経緯がある。
検証結果公表の記者会見に同席した加藤重治・内閣府審議官は「発表前に細野豪志首相補佐官に『委員長の認識と違う』と伝えたが、『一言一句はそうではないかもしれないが、みんな委員長が言ったと言っている』とされた」と説明。「記者会見の間中、(発言すべきかどうか)ためらっていた」と明かした。