福島第一原発2、3号機も炉心溶融との見解 東京電力
2011.05.24 Tue posted at: 16:23 JST
東京(CNN) 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故をめぐり、東京電力は24日、震災直後に炉心溶融(メルトダウン)が起きたとされる1号機に加えて、2号機と3号機でも数日以内に炉心溶融の状態になっていた可能性が高いとの見解を明らかにした。
東電は事故発生当時のデータを分析し、2、3号機について、原子炉内の水位に応じた2つのシナリオを提示。燃料棒が完全に露出するまで水位が下がっている場合、2号機では地震の後101時間、3号機では同60時間のうちに、燃料棒の大部分が溶けて圧力容器の底に落下し、容器が一部損傷したとみられる。
水位がそこまで下がらなかった場合も燃料棒は損傷したが、完全に溶融することはなかったと推定される。
東電は、燃料の大半は圧力容器の中にあり、安定した冷却ができていると強調した。
福島第一原発では被災により冷却装置が停止して原子炉内が過熱し、水素爆発が起きて大気中に放射性物質が放出された。東電は1号機についても当初の推定を修正し、地震の16時間後に大部分の燃料棒が溶け落ちたとの見解を発表していた。
さて、正式に1・2・3号炉全てのメルトダウンが確定したようです。
率直な感想として、ひとたびメルトダウンをすると、関東・東北滅亡とか日本滅亡とか北半球滅亡などと言われていた割には、いまのところはたいしたことがないなぁ…というのが本音。
これも、放射能が見えないからなのか、政府にうまい具合に慣らされてしまったのか。(苦笑)
しかし、現実問題として放射能物質は漏れ続けており、日々被曝量は増えている状態のハズ。
また、これにて3基とも「水棺」という選択肢は閉ざされてしまったことも意味します。
専門家の意見を聞くまでもなく、穴が開いてますからね…。
今まで、専門家でもないので炉の状態についてアレコレ書くのは避けていましたが、今日はちょっとだけ書きます。
チェルノブイリでは、「石棺」という方法で抑え込みました。
押さえ込んだというのは、語弊があります。
正しくは見えないようにしたと言うべきかもしれません。
「石棺」の中では相変わらず燃料は燃えているのが現実です。
コンクリートは劣化して割れ、放射能も絶えず漏れています。
鉄もコンクリートも、放射線を浴び続けると劣化してくるので、現在は石棺の上にさらなる覆いを被せる準備をしているそうです。
つまりは、全然解決していない!
チェルノブイリの場合には石棺にするためには人海戦術となったようで、少なくとも5名が急性障害を起こしてなくなっており、その他、放射線による死亡とは認められていないだけでたくさんの方が亡くなっています。
水棺という方法が困難となった以上、とりあえずは過去のデータのある石棺への道を歩まざるを得ないかもしれません。
また、可能性としては、核燃料をスズや鉛で覆うという案もあるそうです。
事故が起こって間もない頃に、東欧の科学者が提案してきたと記憶しています。
放射線の遮蔽効果が高く、また覆った後にそれごと冷やすことも可能ということですが、実績が無い(あってたまるか)と相手にしませんでした。
専門的なことなので書きませんでしたが、原子炉の中がどのようになっているのか分からない状態では、あんな工程表を作ること自体が絵に描いた餅だと充分に想像できます。
宮城県人として、また教育者として、「ふくいちの収束無くして被災地の復興無し」と思います。
建屋の中に作業員が入り、徐々に炉の状態も明らかになってきている段階なのでしょう。
その中でこのようなことを求めるのは酷なことは分かります。
しかし、1日も早く収束策を示して欲しい。
1日遅れるごとに、日本は物理的にも経済的にも死んでいくのです。