コメ先物、試験上場へ 72年ぶりに復活
民主党の農林水産部門会議は22日、コメの将来の価格を予想して取引する先物の上場を了承した。これを受け、農林水産省は来月にも、東京穀物商品取引所と関西商品取引所への試験的な上場を認める見通しだ。
江戸時代に大阪・堂島で誕生し、戦時の経済統制が実施されるまで約200年続いたコメの先物取引が1939年以来、72年ぶりに復活する。自由な市場でコメの指標価格を形成し透明性を高めるとともに、農家や流通業者が将来の価格変動リスクを回避できるようにする狙いだ。
ただ、投機的な取引で価格が乱高下する懸念もあり、農水省は取引数量や値幅制限、取引停止などの規制を検討する。
2011/06/22 22:45 【共同通信】
この政党は、原発対応や震災対応はさっぱり進まないクセに、こんなことは迅速に行ってしまう。
簡単に言えば、コメを先物取引の投機対象にすると言っているのです。
少し古いですが、「必殺シリーズ」などを見ていると「株仲間」によるコメの買い占めが起こり、庶民の暮らしが逼迫するというストーリーがよく出てきています。
これは、基本的に実話がモチーフです。
中学の教科書で「打ちこわし」というのを習いますが、これは都市部に住む町人たちが、コメの買い占めをおこなって値をつり上げるコメや油を扱う商人に対して、集団で破壊行動を起こす町の一揆です。
これも、コメが投機の対象になっていたから起こったわけです。
ちなみに、このコメの投機と戦ったのが、8代将軍の徳川吉宗とその腹心の大岡越前忠相です。
吉宗の代から飢饉が起こり、コメの価格の乱高下が起こったために、都市部での「打ちこわし」と農村部の「百姓一揆」が増えています。
庶民の生活を守るために吉宗も忠相も苦心をし、将軍自らがコメの売買に手を出すことにより「米将軍」と揶揄されることにもなるのです。
田沼意次は、その商人たちを政治的に上手く利用しようとした高度な経済を考え出しますが、周りがついて来られずに賄賂ばかりが目立ってしまって失脚。
以後、教科書で習うとおり、松平定信、水野忠邦は武士のメンツをかけて「株仲間の解散」「株仲間の禁止」を訴え続けますが、開国によって吹っ飛んでしまいました。
江戸幕府の中期から末期までの政治は、コメなどの投機との戦いでもあったのです。
コメの投機が引き起こした事件がもう一つ。
「米騒動」
「ロシア革命」によって「ソビエト社会主義連邦共和国」が生まれます。
世界初の社会主義国です。
当時の為政者たちにとっては、社会主義国は邪魔なので、第一次世界大戦中にもかかわらず多国籍軍を編成して潰しにかかります。
「シベリア出兵」というヤツです。
これによって、コメは投機対象になります。
コメの価格の高騰から、「米騒動」に発展。
薩長閥内閣は政権を維持できずに、野党である原敬を中心とした本格政党内閣と繋がるわけです。
遡れば、豊臣秀吉の鳥取城攻めなどもコメの投機を利用して勝った戦でしたし、上げていけばキリがありません。
民主党は国民生活を守ろうとなんか思っていないことが良く分かる。
今年は東北のコメの作付け量が少ない。(全国的に見れば去年と同じということだが…)
南米とはいえ火山が噴火をしているので、世界的な冷害となる可能性がある。
福島のコメは、暫定基準値を超えて食べれない可能性もある。
こんなときに先物取引に上場すれば、バカでも値上がりすることが分かるだろう。
上場によっての利点もあるのですが、今回は割愛。
民主党は、本当に国民生活を破壊したいんじゃないのか?