原発廃炉推進が82% 全国世論調査、3人に2人新増設反対
中国新聞社加盟の日本世論調査会が今月11、12日に実施した全国世論調査によると、国内に現在54基ある原発について「直ちにすべて廃炉にする」「定期検査に入ったものから廃炉にする」「電力需給に応じて廃炉を進める」とした人が合わせて82%に上り、「現状維持」の14%を大きく上回った。回答からは、福島第1原発事故が収束せず、その後の対応をめぐる政府、東京電力の不手際が指摘される中、国が推進してきた原発政策への不信感の強さが浮き彫りになった。
事故前後での原発に対する不安について聞いたところ、事故前に「大いに不安を感じていた」「ある程度感じていた」は計43%だったのに対し、事故後は計94%と倍増。今回の事故が与えた心理的変化の大きさを裏付けている。
政府がエネルギー基本計画で掲げていた「2030年までに原発14基以上を新増設する」との方針については、67%が「新設、増設するべきではない」と回答。「14基より減らすべきだ」は22%で、「方針通り進めるべきだ」は6%だった。
一方、現在運転中の原発の安全対策については「運転を続けて定期検査で対応するべきだ」が54%で「直ちに止めて対応するべきだ」の38%を上回り、政府の要請で運転停止した浜岡原発のような“非常手段”よりも、日常生活への影響も踏まえた現実的な措置を求める声が強かった。
また、今後重点的に取り組むべきエネルギー分野(二つまで回答)では、太陽光や風力などの再生可能エネルギーが84%でもっとも多く、次いで水力45%、天然ガス31%と続いた。原子力は7%で、石油、石炭(各4%)を上回った。
原発事故のニュースを聞いて感じたこと(同)では「国の原子力安全規制の体制が信頼できない」が59%でトップ。「国や電力会社の情報が信用できない」が51%で続き、「電力会社など事業者の安全意識が足りない」が48%だった。
【注】小数点1位を四捨五入した。
この政府の体たらくを見れば、海江田経産大臣が「国で責任を持つ」と力説しても、空手形でしかないことが良く分かります。
しかし、日本人は静かですね。
そんなに電気が無いことに不安でしょうか。
グズグズしていないで、新しいエネルギーへの転換を打ち出して民間の参入を進めれば、来年の夏にはある程度解決すると思うのですが。
あと、こんな資料を手に入れました。
配電用変電所を単位とした電力需要年間モデル構築に向けた検討(1)
これには、住宅・オフィス・工場・店舗の電気の使用を分けたデータです。
曜日ごとにも分かれています。
大雑把な東電のデータとは違います。
どこがどの時間にどれくらい多く使うのか。
それによって、どうやって抑えていくのかという対策も生まれやすいと思います。
家庭では、平日の場合は18時以降の電力が増えるので、家庭のできる節電というのはごくわずかということが分かります。
ということは、オフィス・工場・店舗が問題ですね。
知恵を尽くして、今年の夏を乗り切ることと、エネルギー政策の転換を求めましょう。