地上1メートル 放射線量高め 文科省が測定値公表
2011年6月15日 朝刊
文部科学省は十四日、各都道府県のモニタリングポスト設置場所近くの地上一メートル地点で計測した空気中の放射線量の公表を始めた。
各地のモニタリングポストは一・五~八〇・三メートルと高さが統一されておらず、「同じ条件で、生活空間での放射線量を知りたい」という指摘に応えた。
一メートル地点は都道府県の職員が線量計で測定。今後はモニタリングポストと一メートル地点の両方を毎日公表していく。十三日午前十時のデータでは、ほとんどの都道府県で一メートル地点の値の方が高かった。地上二十~二十二メートル地点で測っている栃木、群馬両県では一メートル地点の値が倍以上になった。
福島第一原発の原子炉から漏れ出す放射性物質が減り、大気中のちりに含まれる量も減少している。一方、地表には放射性物質が沈着しており、「地表に近いほど放射線量が高くなりやすい」(文科省)。このため、地上一メートル地点の検出値がモニタリングポストより高くなるデータが多くなる。