志賀高原ロープウェイ廃止 乗客激減 観光関係者ら戸惑い
06月22日(水)
半世紀余りにわたり、志賀高原(下高井郡山ノ内町)の入り口に近い蓮池と、中ほどの発哺(ほっぽ)温泉の間で観光客を運んだ「志賀高原ロープウェイ」が運行を取りやめたことが21日、分かった。乗客が最盛期の7分の1ほどに減ったためで、運行する志賀高原リゾート開発(同)は「使命を終えた」。だが、年間を通じて観光客でにぎわう高原の「シンボル的な存在」(宿泊業者)だけに、観光関係者には戸惑いが広がっている。
同社によると、同ロープウェイは1960(昭和35)年3月に運行を開始。蓮池駅-発哺温泉駅間の約1・5キロを8分ほどで結んだ。ゴンドラは2基あり、1基は定員40人。最盛期の昭和40年ごろは年間約45万人が乗ったが、近年は6万人弱に落ち込んでいた。
例年、整備期間を除いて12~3月の冬季、春の大型連休~10月の夏季に運行。今年は3月に東日本大震災が発生したため、7月に夏季の運行を始める予定だった。同社の佐藤健専務(63)は「老朽化が進み、修繕しなくてはいけない所が出てきた」と説明。近く国土交通省北陸信越運輸局に廃止届を出すという。
志賀高原では98年の長野冬季五輪を機に、蓮池と発哺温泉を結び、奥志賀高原方面へ延びる県道奥志賀公園線の整備が進んだ。佐藤専務は「ロープウェイの社会的な役割は終わった」とも話している。
同社は、発哺温泉駅と高天ケ原を結ぶ長さ300メートル余りの「高天ケ原連絡リフト」(1人乗り)も廃止する。
同ロープウェイの廃止について、同高原の宿泊業者の1人は残念そうな様子で、「ロープウェイの存在は志賀高原にとって大きかったのに」。蓮池でバスを降り、同ロープウェイを利用してトレッキングする行楽客もいるとし、「不便になってしまうのではないか」と心配した。
また一つ消えていくのですね…。
営業も考えなければならないので仕方ないのでしょうが、また一つ志賀らしさが無くなってしまいます。
残念なことに、これから先のことを考えると、志賀は生き残りづらいゲレンデになるのではないでしょうか。
例えば、白馬に目を転じてみると、長く白馬の盟主だった八方尾根は首位から転落をし、現在は五竜&47とデットヒートを繰り広げています。
私は、この原因がボーダーの増加とゲレンデの構成に関係していると思います。
幅の広い緩斜面主体の五竜とパークが充実している47に対して、昔ながらのコブ道場の八方尾根。
実力がついてくれば八方の方が楽しいのでしょうが、入門編や気持ちよくカービングをするには五竜&47の方が楽しいのでしょう。
そう考えると、志賀のゲレンデは焼額山ばかりが流行るのも分からなくもない。
ただ、焼額山も営業効率を考えてゴンドラや長いリフトばかりになって、やっぱり初心者にはつらいゲレンデになっている。
探せば緩いゲレンデや幅の広いゲレンデもあるのですが、行くのがたいへんだったり、単調すぎたり…。
所詮、遊びに来ているのですから、客はワガママなんですよ。
ブームのときには、少しは客も我慢しなければならない状況だったでしょうが、どこでも空いている現在のゲレンデ事情では、客にワガママを強いるのは難しいと思います。
志賀が存在し続けるためにも、ゲレンデ構成の見直しをしてもらいたいと感じます。