石破氏が地元で講演 選挙制度改革にも言及
2011年07月31日
自民党の石破茂政調会長(衆院鳥取1区)が30日、鳥取市尚徳町のとりぎん文化会館で講演した。石破氏は衆院の選挙制度について「小選挙区制は成功しなかった」と述べ、中選挙区制に戻すか、小選挙区比例代表並立制に代わる新たな制度への移行を検討すべきとの持論を語った。
石破氏は、選挙制度改革の理由について、「地方分権がぜんぜんできていない。(議員が)主義主張の実現のためでなく、選挙にプラスかマイナスかで政党を選んでいる」と指摘した。
また政府の東日本大震災への対応に関しては「被災地の現状把握ができていない。復興は全然進んでいない」と批判。「政治の鉄則は、責任を負うこと。栄誉と賞賛は現場に与えられるものだが、政府はこれが逆なので、組織がうまく動かない」と分析した。
講演会は、石破氏の支援者でつくる東部さつき会などが開催。会場の2千席は満席となり、立ち見客も出た。
やっと政治家の口から小選挙区制度に対して反対の意見が表に出てきましたね。
私は、初めから小選挙区には反対でした。
隣の国の韓国では、当初は小選挙区でしたが、かなりたいへんな努力をして中選挙区に改めました。
小選挙区に反対する理由は2点。
1.日本には2大政党制は向いていない。
2.小選挙区制度では政治家が育たない。
1.についてですが、だいたい2大政党なんて言ったって、自民党と対抗できる政党は小選挙区になってからやっと民主党が育った程度。
しかし、蓋を開けてみれば小学校の学級会よりも酷い。
政権を取るまでは団結していたのかもしれませんが、政権を取ったら内ゲバを続けるばかり。
中の人材が、右から左までごちゃ混ぜの選挙互助会政党だから仕方ないでしょう。
東日本にこれだけの混乱が起こっているのに、首相は「次に政党を作るなら植物党」とか言ってるし、内閣は閣内不一致、党執行部も機能しているとは言えない。
悪いのは政治家だけじゃない。
煽られるままに小泉政権下では自民を大勝ちさせ、麻生政権下では民主党に大勝ちさせてしまう。
国民に政治的センスがないとしか言いようがない。
慢性的なねじれ国会など、その状況を作り出してしまう政党もみっともないですが、そこまで政党を信用して任せようとしない国民の民意もあやふやなことを証明しているようなものです。
もともと、日本は宗教でさえが複合的なのですから、2大政党なんて一神教的なことは無理なんだと思います。
民主党の存在は否定しませんが、それに加えていくつかの政党が存在し、第3・4党がキャスティングボートを握るくらいが良いのではないかと思います。
2.「小泉チルドレン」「小沢ガール」…。
選挙のたびにこのようなキャッチフレーズが飛び交いますが、それらの人たちが国会議員としている間にどれほどの役に立ったでしょう。
「小泉チルドレン」もまあ何ですが、現在の民主党の1期生などは本当に存在感がない。
あれだけ大人数を抱えていながら、民主党は5%くらいの議員で運営しているようにしか見えません。
内輪で集まって「菅はダメ。菅はダメ」などと言っても、根回しもほとんどせずに1期生だけで退陣要求を出したり、あとは派閥の言いなりだったり。
私はダメなりに横粂君の青臭さは好きですね。
政党というのは看板ですが、今の国会議員は「受かる」看板探しに夢中で、勉強をしない。
受けの良いことを何となく言っているようにしか感じません。
「サルは木から落ちてもサルだけど、国会議員は落ちたらただの人」だから仕方ないのかもしれませんが、あまりにも節操がない。
しかし、それも小選挙区だから。
昔の中選挙区なら、例えば3人区だったりすると、自民・社会が1人ずつ、残り1枠を自民や他の政党が出たり入ったりする中で第3・4の男が成長し、上位2人を突き上げていた。
看板やカバンも大事だったかもしれませんが、やっぱり「政策」が大きく問われていたと思います。
国民の役に立つことを学んで実現しないと、いつでも「ただの人」になる危険性をはらんでいました。
小選挙区はそういう成長がない。
だって、民主か自民のどちらかが小選挙区で受かり、どちらかが比例区で受かる。
それがグルグル回っているだけ。
第3・4政党が育たないので、地盤のある公明・共産・社民がかろうじて少し生き残っているだけ。
既存政党から分裂していくつかの政党が生まれていますが、どれも個人商店臭が否めない。
亀井の他に誰がいるの?渡辺の他に誰がいるの?というのでは政権は担えない。
しかし、これらの人が強烈に政策を主張すれば、充分にキャスティングボートを握れて、歯止めになる。
一つ越えなければならない壁がある。
「一票の格差」
この馬鹿馬鹿しいのはいい加減にやめないか?
この問題のために中選挙区を止めたわけですが、小選挙区になっても人数の上限によって市町村の線引きをいじくっている。
いじくって選挙区が変わってしまう市町村は堪ったもんじゃないでしょう。
これは大前氏の受け売りですが、例えば衆議院は都道府県に国会議員を3名とかで統一してしまったらいいと思う。
それで、国会議員は141名。
仮に都道府県に4名でも188名です。
今回の震災で、500人近い国会議員を抱えている意味は無いことが十分分かりました。
細かくゴチャゴチャさせるから、格差が気になるのです。
都道府県という行政単位で平等に同じ人数の国会議員を選出する。
衆議院は3倍以内、参議院は6倍以内なんて誤魔化しても、格差は格差。
そんなことを言い続けていたら、東京・神奈川・大阪・愛知などは今以上に細かく分けなければならないし、島根と鳥取は合併選挙でもしないと帳尻が合わなくなる。
私は「一票の格差」の是正を求めることは絵空事だし、国政を混乱させるだけだと思います。
まあ、グダグダ書きましたが、早く2大政党制なんて夢から醒めて、少なくとも中選挙区制を一刻も早く導入して欲しいです。
しばらくは、選挙には白票を投じるつもりです。
大量の白票によって、選挙の無効、すなわち候補者の政策への反対を実現したいですね。