フランス:原子力関連施設で爆発「放射性物質の漏出ない」
2011年9月12日 21時23分 更新:9月13日 0時16分
【パリ支局】フランス南部のガール県マルクールにある低レベル核廃棄物処理施設「セントラコ」で12日正午前(日本時間12日午後7時前)ごろ、大きな爆発があった。少なくとも施設職員1人が大やけどを負って死亡、4人が重軽傷を負った。マルクール消防は「放射能漏れの危険性」を指摘したが、仏原子力庁は「当面は放射性物質の外部への漏出はない」(報道官)とし、原子力事故としてではなく、通常の産業事故として対応に当たっている。
現場は日本人観光客も多い観光地アビニョンから北約20キロ。発生から2時間半が過ぎた時点で、非常事態宣言や周辺住民らへの避難指示はない。爆発で火災も起きたが、事故発生から約1時間後に鎮圧された。
現地からの報道によると、爆発は12日正午前に発生。核廃棄物を熱で溶かす溶融炉内で起きた。遺体は完全に炭化しているといい、爆発のすさまじさを物語っている。
この施設は、原子力庁の研究センターや仏電力公社の子会社の核廃棄物処理会社などが運営し、原子力発電所の使用済み核燃料からMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物)を抽出する再処理関連施設。仏原子力関連企業大手のアレバ社などもこの施設を利用しているという。
現場は、複数の原子力施設が混在する核複合施設。東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発の事故以来、初めての原子力関連施設事故。
12日はウィーンで国際原子力機関(IAEA)の定例理事会が開会。IAEAは事故を受け、情報収集に乗り出した。
いろいろとビックリしてしまうのですが、ビックリの1はこれ。
【現地画像】フランス・マルクールの原子力関連施設で爆発 現地の様子 随時更新 - NAVER まとめ
サクサクとまとめができていて驚きました。
さらには、早くも万が一でも放射能が漏れたときのために、拡散予測が公開されていること。
元首相と元官房長官と元経産大臣と元文科大臣には反省してもらいたい。
ビックリの2
ドイツとスペインの放射線の観測地点のサイトがツイッターで流れていましたが、なんてきめ細かいこと。
ドイツ
スペイン
とくにドイツはチェルノブイリへの対応も素早かったのですが、その後の監視システムも素晴らしいですね。
さて、
事故そのものは、原発事故ではなく産業事故として印象づけたいようで、放射能が漏れていないことを強調しています。
ドイツもスペインも拡散方向とは違いますが、どうやら本当に漏れてはいなそうです。
放射線に汚染した金属製のポンプや金属工具を溶かしている溶融炉での事故ということですが、亡くなられた方のご遺体は完全に炭化…。
普通の火事の場合、1日燃やさないと炭化しないそうですから、数時間で炭化してしまうというのは相当な火力だったのだろうと想像できます。
ケガを負った4人のうちの1人も重体ということなので、無事を祈りたいです。
ちなみに、事故はストレステストを行っている最中の出来事ということで、チェルノブイリを思い出させてしまいます。
ビックリの3ですが、焼却されていた低濃度に汚染された金属製のポンプや金属工具ですが、17Bq/kgが基準だそうです。
いいですか、17Bq/kgで「低濃度に汚染された廃棄物」なんですよ。
先日、市販されている牛乳の汚染具合を測ったら241Bq/kgだったそうです。
日本人は、何を食べているのでしょうね…。