東電、値上げ期間は3年間を想定 賞与半減終了も同時
2011年9月14日5時0分
来年度から15%程度の電気料金値上げを検討している東京電力が、値上げの期間を3年間と想定していることが13日、分かった。定期検査で停止中の原発が3年以内に再稼働すれば、火力燃料費の増加という値上げの理由がなくなるため。値上げが終了する2015年度には、削減中の社員賞与の水準を元に戻すことも検討している。
東電は、これらの意向を、原発事故の損害賠償に向けて同社の資産を調査している政府の「東電に関する経営・財務調査委員会」に、非公式に伝えた。調査委の会合では、東電のそもそもの電気料金の算定について「過去の電気料金の見積もりが過大」と批判が出ている。
東京電力が福島原発作業員の食事無償提供を打ち切り / ボーナス出るのに理解不能との声も
2011年9月13日
現在もいっこうに収束の気配を見せない、福島原発事故問題。復旧の度合いのみならず現場で必死に復旧活動をされている作業員の方たちの健康も心配されるが、目を疑うような報道が本日発売の東京新聞に掲載されていた。
なんと、福島原発作業員へ東京電力から無償で配布されていたレトルトのカレーなどの食品提供を打ち切るというのだ。今後作業員は飲食物について福島県楢葉町にある活動拠点「Jヴィレッジ」で購入しなければならないというが、東京新聞を読んだネットユーザーたちは以下のような怒りの声をあげていた。
「ふざけるな、ピンハネも黙認しやがって」
「あのさー、あんたたちの尻拭いするために命懸けで働いてんのよ?自分たちはぬるい生活してるくせに、いい加減にしてくれないかな。あー‼足元見やがって猛烈に腹が立つ。」
「パンや魚肉ソーセージにレトルトのカレーって、ボーイスカウトのキャンプか。命張ってやってんだから、ステーキぐらい出しやがれ、モナ男!政治家さん、並びに東電さんとガッポリ儲けた株主さん、ポケットマネーで継続を!」
「ひどい…現場で命はってる作業員の人達は東電の奴隷じゃないぞ」
「東電は腐っている。」
「作業員さんへの食事くらい震災への義援金とかで仕出しとかを賄えないかなぁ。無理かなぁ」
また、その他にも「役員報酬や社員へのボーナスは出るのになぜ食事は打ち切るのか理解不能」との声もあった。確かに低い賃金で過酷な状況で頑張っている人たちに対し、あまりにひどい仕打ちと考える人が出るのは仕方のないことと言えるかもしれない。
これ以外にも真っ黒に塗りつぶした原発事故時手順書を国へ提出した問題や毎月の電気料金の値上げなどの東京電力の行為に対し、ネットの声を見ると多くの人が「国民をなめきっている」と思っているようだ。
東電の賞与回復「認められない」 調査委
2011年9月15日3時6分
東京電力が来年度から3年間の電気料金の値上げ終了後に、半減中の一般社員の賞与水準を元に戻そうとしている問題で、政府の第三者機関「東電に関する経営・財務調査委員会」は14日の非公式会合で、「15年度に賞与水準を回復することは認められない」との考えで一致した。
15%という電気料金の値上げ幅についても、委員から批判的な声があった。ただ、値上げの理由としている火力発電所の燃料費の増加が、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の行方に左右されるなど見通しが不透明なため、是非の判断は先送りした。
東電は賠償や事故対応の費用を捻出するリストラの一環として、7月から一般社員の賃金の5%、賞与の5割を削減中。賃金カットは賠償が終わるまで続ける方針だ。ただ、原発事故の収束や電力供給にあたる社員の士気を保つため、さらなる給与水準のリストラについては否定的な声もある。(福田直之)
すでに毎月毎月値上げをしていて、ザッと見ても3月から比べて5%異常の値上げをしていると思うのですが。
つまりは、1年で20%以上の値上げになるわけです。
作業員たちの食品提供の停止と同じ記事にしましたが、この一連の流れから感じるのは、東京電力が自らの血を流しているようには見えないことです。
人様のもらう給料がいくらなどというゲスの勘ぐりはしたくありませんが、ふくいちの事故によって人生がメチャクチャになった人間の数は福島県民全てと考えても200万人以上。
周辺の宮城・岩手・山形・茨城・
千葉・栃木・群馬・埼玉・東京・神奈川・静岡・・・などの人たちの経済的な被害やこれから来ると予測される健康被害を考えると5000万人以上の人になるでしょう。
法的に見れば、原発事故が地震によって起こったものなのか、津波によって起こったものなのか、人災なのか、天災なのか、責任の所在が東電にあるのか、政府にあるのか・・・などたくさんの争点があり、天文学的になるであろう損害賠償を考えれば安易に謝罪できるものではないのでしょう。
しかし、人の感情として、前社長に安易に退職金を5億円も渡したり、企業年金を死守したり、社有財産は一部だけしか売却していなかったりと、被害者に寄り添って自分たちも苦しむ姿が感じられない。
人は、頭でどんなに理解しようとしても、心で理解できないことってあるんですよ。
作業員への食料提供の打ち切りなどを見ても、東電はそこのところが分かっていない。
会社を守ってくれている政府への、黒塗り書類などを見ても分かっていない。
自分たちが、ブラックとは言えないまでも、限りなくブラックに近いグレーの存在ということを。
東京電力の信用を回復するためには、まず、自分たちが身を捨てて尽くす必要があるということを。
それがなければ、話は進まない。