東電、追加リストラで人員1割削減 年金減額も調整
2011/9/17 2:00
東京電力は約1割の人員削減を柱とする追加リストラ策の検討に入った。企業年金の支給額も引き下げる方針。福島第1原子力発電所事故の損害賠償に向けた政府の資金支援を受けるため、5月に発表した資産売却を柱とするリストラ計画の内容を上積みする。合理化の姿勢を示すことで、電気料金の引き上げへの理解も得たい考えだ。
東電本体の社員数は今年3月末時点で約3万7000人。数年間かけて3千人規模を削減する方向で調整している。
東電は来春入社の新卒採用を見送った。さらに海外事業や営業などの部署を中心に業務を縮小している。業務を縮小して余った人員は原発事故の賠償関連業務などにシフトしている。原発事故の収束作業や賠償業務が続いているため、早期の削減は難しい。実施時期などは今後詰める。削減にあたっては、東電としては初めてとなる希望退職の募集も検討している。
グループ会社の売却による人員削減にも取り組む。連結ベースの従業員は約5万3000人。
企業年金では支給額を決める前提となる利回りを下げる方針。現在の利率は現役社員が年2.0%、OBが最高年5.5%。引き下げには従業員らの同意が必要になる。
東電は政府の資金支援を受けるために原子力損害賠償支援機構と共同で10月にも「特別事業計画」をまとめる。政府は徹底したコスト削減を東電に求めており、追加リストラ策は同計画に反映する見込み。東電が支援機構から賠償のための資金援助を得るためには、計画が経済産業相などから認可される必要がある。支援が遅れれば、東電の資金繰りや財務状態は大幅に悪化する恐れが高い。
東電はまた、電気料金の引き上げの申請も検討中。リストラを徹底することで、認可権を持つ国や利用者の理解を得たい考えだ。
東電、社宅や寮など売却へ…まず40か所百億円
福島第一原発事故の賠償費用を捻出するため、東京電力が三菱UFJ信託銀行など4信託と資産売却の本格作業に入ったことが15日明らかになった。
第1弾として、首都圏を中心とする社宅、寮、保養所、遊休地など約40か所の売却を見込んでいる。売却総額は100億円前後を想定。今後、東電のリストラを監視する国の「経営・財務調査委員会」と協議して、さらに売却対象を増やし、保有株などの売却も含め、最終的に6000億円規模の資金捻出を目指す。
関係者によると、東電は、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、中央三井信託銀行、住友信託銀行に売却業務を委託。入札を10月上旬~中旬に実施する予定で11月以降に実際に物件の引き渡しを終える計画だ。
(2011年9月16日03時11分 読売新聞)
記事自体は良い方向だと思うんですけどね。
ただ、
なんで自分が虐められるのかが分からない、小賢しい虐められっ子を見ている印象です。
「基本使用料15%値上げ、賞与の回復」という発表と、今回の「リストラ、年金削減、資産売却」の発表はほぼ並行して決められていったことだと思います。
発表の手順として、「値上げ」→「リストラ」というパターンの他に、「リストラ」→「値上げ」、「値上げ」・「リストラ」を同時発表の3通りがあったはずです。
なのに、東電はこの順序を選んだ。
正直、どれをチョイスしても、「基本使用料15%値上げ、賞与の回復」は文句を言われると思うのです。
上の3通りの組み合わせの中で、もっとも文句の言われないチョイスが今回のパターンです。
このブログでも、「値上げ・賞与の回復」の発表について、「年金削減・資産売却」をするべきと書きました。
そこですかさず「リストラ・年金削減・資産売却」を持ち出されてしまったら、様子を見るしかありません。
多くの人は黙ってしまうでしょう。
でも、これが私には、なんで虐められるのかが分からない虐められっ子に見えてしょうがない。(笑)
虐められるのがイヤで、先回り先回りをするばっかりに、その小賢しさが鼻についてますますムカついてくる。
そこで思考停止をしてしまうわけにはいかないのですが、虐められっ子の中には、その原因が自分の中にもあることが理解できない子供もいるのは事実です。
虐められるのを避けることが先立ってしまい、ますます深みにはまってしまうんですね。
東電のこのやり口には、どうしてもそれと同じ匂いを感じてしまう。
しかし、東電の場合には、商売であり、事故の責任者でありますから、このようなやり方では誠意が感じられません。
そうすると、せっかく発表した「リストラ・年金削減・資産売却」も、どこかで誤魔化しがあるのではないかと、勘ぐってしまいます。
私の性根が曲がっているのかな。(笑)