企業の7割超が原発被害 「風評」47%、「売上高減」58%
民間シンクタンクの福島経済研究所(福島市)は25日、県内企業に東京電力福島第1原発事故の被害の有無を調査したアンケートの結果を発表した。回答した369社のうち「直接的」か「間接的」に被害を受けたのは272社、全体の73.7%に上り、企業活動への原発事故の影響が浮き彫りとなった。
直接的な被害を受けた企業は69社で、理由は「警戒区域等に工場、店舗、営業所がある」が31.9%と最も多く、次いで「出荷できない商品を廃棄処分した」が30.4%。間接的な被害を受けたのは203社で、理由は「取引先からの商品、部品の納入遅延」が41.4%、「警戒区域等にある取引企業との取引が途絶」が36.9%と続いた。
風評被害の影響があると答えた企業は175社で47.4%を占めた。理由は製造業を中心に「取引先に製品等の放射能測定を求められた」が52・6%と最多。
売上高は、4~6月を前年同期と比較すると、「減った」と回答した企業は58.3%で半数以上を占め、10%以上~30%未満の減少が48.8%と最も多かった。
(2011年10月26日 福島民友ニュース)