原発20キロ圏に帰還困難域 政権、低線量地居住を検討
2011年11月9日3時4分
野田政権は東京電力福島第一原発から半径20キロ圏内の警戒区域内で、放射線量が高い地域を「長期帰還困難地域」とする方向で調整に入った。放射線量が低い地域に生活拠点をつくって、将来の帰還に備える「2段階帰還」への支援も検討する。近く警戒区域内で線量を測定し、年内をめどにしている原発の冷温停止状態の達成にあわせて該当地域を公表する考えだ。
長期帰還困難地域では立ち入り禁止の措置が長く続く。対象住民には国や自治体による土地の借り上げや買い上げ、復興公営住宅の提供などを検討する。
10月中旬の文部科学省の調査によると、警戒区域内で避難の目安とされる年間被曝(ひばく)量20ミリシーベルト以上だったのは、50地点中37カ所だった。20ミリシーベルト未満に自然に下がるまでに10年以上かかる100ミリシーベルト以上の地点も15カ所にのぼった。
さんざん引っ張った挙句に、やっぱりこのようなことになった。
政治家や官僚が傷つきたくないばかりに、引っ張って、引っ張って、住民たちの多くが帰還を諦める頃合を見計らっての発表は汚い。
民主党の金看板だった「政治主導」はどうなったんだ?
勝手に国際公約を発表するくらいなら、国際公約で「住民の永久避難」「被災者への十分な補償」を言ってみろ。
しかも、この非常時に、外国にはポンポンと○兆円、○億円とお金を出す。
被災地では、もうマスコミも取り上げなくなっただけで、自殺・離婚などが起こっている。
速やかに「避難」と「補償」が行われていれば、死ぬことも、家庭を壊すことももっと減らせたはず。
申し訳ないが、現実問題としては「廃市町村」と言うことまで考えなければならないレベルだろう。
除染で誤魔化して、いつまでも故郷に心を残したままにしておくほうが残酷な話しだ。
それでも本当に帰れればいい。
きっと政府は言うはず。
「10年は帰れません。」
「20年は帰れません。」
「30年は帰れません。」
住民票を移さなければ、やがて不都合も生じてくるだろう。
しかし、ひとたび動かしてしまえば、「普通に生活しているので補助は打ち切りです」。
そして、むやみに故郷と往復することによって被曝量が増え、例え病気になっても「因果関係は認められません」。
政治家ならば、例え嫌われ役になったとしても、日本の国土の一部を切り取る覚悟をしなきゃいけないんじゃないか?