茨城人口、震災後1万人減る…3割が外国人
東日本大震災があった3月から7月末までの5か月間で、茨城県の人口が1万179人減少したことが15日、分かった。
県議会代表質問で、橋本知事が佐藤光雄氏(民主)の質問に答えた。例年、転入者が転出者を上回る4月に転出超過となっており、県は「原発事故の影響が大きい」とみている。
県統計課によると、自然増減と転入・転出などを合わせた5か月間の月別人口増減数は、3月が5786人減、4月が3537人減、5月が498人減、6月が134人増、7月が492人減で、計1万179人の減少。例年は転勤や卒業などで3月に転出が多く、4月は転入が多い傾向にあるが、今年は4月に転出超過となった。減少した3537人のうち転出超過は8割強の2874人に上った。
中でも外国人の減少が顕著で、3118人と全体の3割を占めた。特に、鉾田市や大洗町など外国人の研修生や労働者の多い市町村で減少幅が大きいという。
昨年1年間の人口増減数は4541人減と、この5か月間の半分弱にとどまっており、同課は「原発事故を不安視し、転出する人が多いのではないか」とみている。橋本知事は「このような状況が長く続けば、県の基盤そのものが崩壊しかねない厳しい状況にある」と危機感を強めている。
(2011年9月16日14時15分 読売新聞)