米紙、除染への悲観論も紹介 「巨大な取り組み」
2011.12.7 19:37 [放射能漏れ]
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は6日、東京電力福島第1原発事故後取り組まれている除染とそれに対する日本での論議を紹介し、「日本再生を示す」との積極論の一方で「最大の浪費事業になるかもしれない」との悲観論もあることを指摘した。
同紙は除染を「巨大な規模」とし、専門家は「数千の建物を洗浄し、コネティカット州並みの広さの地域で多くの表土を交換して初めて住民は戻れる」とみていると説明した。
さらに児玉龍彦東大教授の見方を紹介。除染自体は支持するものの、避難している人は除染が生きているうちには終わらないということを受け入れなければならないとしている。
同原発を抱える福島県大熊町の渡辺利綱町長が「(ふるさとに)帰ると決心している。日本にはその意志と技術がある」と述べたことについて、心からの訴えとして共感を集めており、反対意見を言いにくくなっていると分析した。
(共同)
お金の問題もあるのでしょうが、それよりも「人命」の方が心配です。
チェルノブイリでは、50万の兵士が除染作業に従事し、まもなく2万人が死亡。
残りの人たちも多くが、放射線による障害で苦しんでいると言うのは何度も書いたとおりです。
他の方々も指摘しているとおり、除染作業によって舞い上がる放射性物質のほうが怖い。
しかも、まがりなりにもソ連は住民を退避させたところでやっているのに、日本では除染作業をしているところに子供も女性も住んでいるのです。
もう福島は雪が降ってきているでしょう。
雪に覆われてしまえば、おそらくその後の除染は困難。
雪の下で、セシウムは確実に土やコンクリートやアスファルトや金属と結びついてしまい、春になって水を掛けたりこすったりした程度では除去できなくなってしまうことが想像できます。
早い時期での方向転換を願いたいと思います。