
今週末のベース。
一台は、メールでリクエストの多いグレーシャーにしました。
もう一台は、すのぼちゃんリクエストのIDS2000。
「室内人工雪用ワックス」という文字や、少し写っているIDSのデザインが、今は亡きザウスを彷彿させますね。
http://sky.geocities.jp/gere_mb0708/「クラフティワックス研究所 別館」
http://sky.geocities.jp/gere_mb0708/lab-index.html
妻がお茶を吹き出して大惨事のワックスです。
その他、可愛くも妖しい小物3種。
今週末の板のベースは出来上がっているので、出番は来週。
それまでに、すのぼちゃんに用法用量をよく聞いておかないと。
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蔵王でのワックスにこだわる訳のご質問を受けました。
過去に何度か書いたこともあって重複することも多いと思いますが、改めて書いてみます。
私がワックスに興味を持った原点が蔵王なんです。
理由は2つ。
1つはヘボだったので漕ぐのがイヤだったこと。
2つ目は、滑っているうちに蔵王の雪の特殊性に気がついたこと。
樹氷原コースや大平コースを滑っていると、いつも決まった辺りで木についている雪の付き方が変わる場所があるのです。
もちろん、滑走感も変わります。
そうして、だんだんとゲレンデによっても雪質が異なることも分かってきました。
吹雪の日など、蔵王の強酸泉のせいで顔が腫れ上がるときがあります。
顔に無数の小さな切り傷がいっぱい付いているためなのですが、蔵王の吹雪には、皮膚を切り裂く雪が降るときがあることも分かりました。
当時は、年に7~10日ほど北海道にも行ったり、気象が厳しい安比にも4・5日滞在したりもしていましたが、皮膚を切り裂く雪には蔵王以外には出会ったことがありません。
蔵王は、普通に「新雪」などといっても、雪の結晶がそのまま降ってくることなどはザラですし、空気中の水分がパリパリに凍ってトップシーズンは常に斜面に補給されています。
上の写真ですが、壁や温度計・スピーカーに付着しているのは、この空気中の水分が凍ったものです。
ゴンドラ降り場での写真ですが、一応は壁に囲まれた場所でコレなのです。
トップシーズンの蔵王は、ありとあらゆるものがこの白いツブツブに覆われていきます。
たぶん、皮膚を切り裂く雪の正体はこの氷ではないかと思っています。
風に乗ってカッターの刃が飛んでくるようなものです。
こんなものがばらまかれている雪の中を滑っていれば、ワックスなんか保つわけがありませんね。
そんな状況は、おもに中央・パラダイス・ユートピア・ダイヤモンドよりも上の辺りで起こっています。
昼を過ぎれば気温も下がってきて、踏むたびにギュッギュッと乾いた気持ち良い音を立ててくれるのですが、ワックスは確実に消耗させられます。
コタンやザンゲ坂にも降ることには降るのですが、共に強風で飛ばされてしまいここはアイスバーン率が高いですし、仮に新雪に恵まれても、その下にはアイスバーンが潜んでいる、これまた難しい斜面。
大森や竜山のように、標高が低かったり、南斜面のために、すぐ雪が緩むところもありますし、黒姫などは3月くらいで暖かい陽気になると水が浮くところもあります。
ゲレンデ単位で書いていますが、コース一つ一つで細かく見ていくともっとたくさん、アイスバーンが出やすいとか、水が浮くとか、雪質が変わるなんてところがいっぱいあるのが蔵王なのです。
そんな蔵王のすべてを快適に手間も掛けずに、しかも安く滑りたい。
というのが、自家製テフロンブレンドに至る気持ちの1つだったりします。(もう一つの目的が連戦を乗り切るベース)
今はすのぼちゃんとの友情もあってクラフティを試していますが、2年単位ずつくらいでナノワックスやノットワックスなどを中心に同じようなことを繰り返しています。
最終的な希望は、
途中で塗るのもイヤだ(マジ)
と思っています。
クラフティが蔵王専用ワックスを販売する意図は知りませんが、ワックスの質を向上させるという点では良いところに目をつけたのではないかと思います。
蔵王で滑るなら、たいていのところでは滑る
と期待しています。
しかし、蔵王スペシャル単体で全域を滑れるということは、特定の条件での超最良の条件を少しあきらめるということじゃないかとも思っています。
例えば、関東周辺のゲレンデなどでは蔵王スペシャルよりも、人工雪やザラメ雪に強い(という感触がある)ZBシリーズを選んだ方がベストチョイスになる気がします。
面倒くさがりの人は、蔵王スペシャルのみという手もあるのでしょうが。(笑)
まだまだ課題だらけですが、今後の課題として、これから先の雪でZDの実力を見極めたいです。
むかし書いたことですが、中国では急速に近代化が進んでいるため、砂漠化が広がっているためにシーズンを通して黄砂がやって来ています。
おそらく、正月の蔵王で滑りが今ひとつだったのは、新雪のコアが黄砂だったんじゃないかと推測しています。
クラフティのラインナップの強みは、その日滑ってみて合わないようならチャチャッと上から塗ってしまってリカバリー出来ることでしょう。
春の最終兵器としてZD・ZEがなってくれると、手放せないかもしれませんね。
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利用している人が増えているようで前々から興味のあったant-bbです。
実際に使ってみて「なるほど」と思います。
塗るのはすごく簡単です。
低温でも柔らかくてよく伸びます。
一晩おいて剥がしてみると…噂どおり硬い。
hol青<ant-bb<toko青<ch4
というイメージでしょうか。
荒く剥がしてファイバーで少し撫でるとぐんぐんピカピカしてきて驚きました。
さらに馬毛のスピードブラシを掛けると、まだ滑らかさには程遠いようで、ブラシの回転が重めの状態が続きます。
ここらへんも硬く仕上がっている証明でしょう。
仕上げに手作業で馬毛でブラッシングをすると、当初思っていたよりかなり深い黒で輝いています。
ちょっとant-bbは侮っていました。
いつもこの言葉が締めくくりになってしまいますが、あとは滑ってみてですね。
ゲレンデが硬いことも予想されるので、2本ともスタートはクラフティ無しでガンガン削っていこうと思っています。
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今回の1台のベースは、すのぼちゃんお勧めブレンドのベースです。
もっとも、私が編み出したものではないので、詳細はコメント欄あたりから推測してください。
ベースにフッ素を入れてしまうのは…と思うのですが、金額もあまり高くならないので敷居が低いのではないかと思えます。
また、まだ確証は無いのですが、たぶんクラフティはベースに少しフッ素を入れると保ちが良くなる気がします。
前回のラスト1本にZDシロップのワークス用?を入れたので、まだガンガンに残っているのを除去することから始めたので、今回は手を焼きました。
落とさないで、その上からベースを作った方が絶対良いのですが、それだとだんだん何がなんだかわかんなくなっちゃうので仕方ありません。
別に報告義務も公平を期す必要も無いんですけどね。(笑)
仕上がりはこんな感じ。
もう1回板を暖めて、入れたらかなり強靱なベースができることは予測できるのですが、それも追々。
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ホルメンコールもこの始末。
強いて言えば、今日は2人とも板に乗れてなかった。
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なぜか今日はどちらの板もベースがもたなかった。
こちらはトコブルー。
ノットの実践編です。
とは言っても、フェルトに垂らして塗れば良いだけなんですが。(笑)
フェルトの寿命を延ばすケチケチ作戦
ノットを塗っていて「勿体無い」と思うのが、使い始めはフェルトに染み込ませなければならないこと。
ボトルの1/3は吸い込みますから、勿体無いことこの上なし。
しかし、これは塗る前に軽く馬毛ブラシを掛けたり、ペーパーで拭き取ったりすればフェルトの寿命はかなり延びます。
私は、ケース1つに対してボトル2個という割合で消費しています。
これで、フェルトに染み込ませるボトル1/3の1回分が無駄にならずに済むわけです。
ノットはエッジやサイドに塗っても効果があるのですが、サイドは特にフェルトを汚します。
これも、サイド専用を1個作って使い分ければ良いと思います。
ちなみに、滑走面へ塗る1回分は、私は4滴で充分だと思っています。
滑走面がテカテカになるように厚塗りしても、すぐに大半は落ちてしまうのでムダです。
結果として、ボトル1本で15回程度塗れると書いてありますが、私は30回くらい塗っています。
滑走面を均す
何度も書いていますが、滑走面を均すためにはホットワックスをかけるのが一番良いです。
ワックス掛けをするということは、滑走面にワックスを塗りつけることが目的ではなく、そのワックスを剥がすためにブラシやスクレーパーを使うことによって、ケバを抜き、ケバを寝かせることが目的なのだと私は考えています。
しかし、ホットワックスは掛けるのは面倒くさいという人は、せめて以下のことを試してみてください。
①メタルスクレーパー
ケバは、滑走中に雪が滑走面に突き刺さることによって、めくり上がるように生まれてくるのだと想像しています。
つまり、ケバ立てばケバ立つほど滑走面は逆立ってしまい、滑りの抵抗になってしまいます。
トップからテールにかけてメタルスクレーパーの角を立てて撫でることによって、このケバを物理的にある程度除去してしまうことによって、滑走感を取り戻すのです。
②ファイバーテックス
メタルスクレーパーよりはなかなか効果が実感できないかもしれませんが、たびたび紹介しているファイバーテックスを使うのも良いです。
台所用スポンジの片側に付いている硬くてモチャモチャの繊維の固まり(たいてい深緑)のスキー用のものがあるのです。
ショップに行くと、粗目と細目が売っています。
こだわる人は、粗目をブラシの取っ手や角材に巻いて、トップからテールに数往復、次いで細目を同じく数往復させれば、やはりある程度ケバ退治ができます。
③固形生塗りワックス
原理は分かりませんが、パラフィンにはケバを寝かせる作用があるように思います。
また、固形生塗りワックスをトップからテールに塗ることによって、ケバがワックスに刺さり抜けるようにも見えます。
ですから、基本的には数日連続で滑る遠征中は、極力固形生塗りワックスを使っています。
滑走後にメタルスクレーパー→ファイバテックス→生塗り→ブラシ、で滑る前にノットが基本です。
ですから固形生塗りワックスはいろいろ試しましたが、イチオシはTOKOの「エクスプレスブロックス」。
ワックスの硬さが気に入ってますし、フッ素の含有率の割には手軽に滑走感も得られるように思います。
ノットとの相性も良いように感じます。
そういう意味では、頂いたクラフティも固形生塗りなので期待したいですね。
これは勝手な想像なんですが、ケバといっても一定方向に同じ向きで逆立っているわけではなく、微妙にさまざまな方向を向いているのだと思います。
それ故に、ホットワックスはもちろん、メタルスクレーパーやファイバーテックスなどの道具で撫でることによって、いろいろなアプローチでケバの除去が必要なのでしょう。
ノットではなくスプレーやペーストなどでも、上の方法を試してみると、少し滑走感が変わってくると思います。
試してみてください。
そういえば、きちんとノットワックスについて書いたことがなかったので、ほとんどが一度書き散らかした内容だと思いますが、要望がありましたので纏めてみます。
ノットワックスの普及ぶりを見れば、ノットワックスがいかに優れているかは語るまでもないと思います。
1.液体フッ素
ワックスを塗るという行為に「滑走性」をほとんどの人が求めているのでしょうから、そういう意味で、とりあえず最も撥水性の良いと言われるフッ素を塗るというのは最良だと言えるでしょう。
また、従来のワックスではできなかった、「エッジ」部分へも塗ることができる(保ちは悪いですが)のもポイントが高いと言えるでしょう。
元々さび止めとして開発されたものなので、応用力も高いですね。
滑り終わったあとにエッジに塗っておけば、サビの心配もしなくて良いのは嬉しいです。
2.携帯・扱いが便利
若干ボトルが貧弱で液漏れを起こしますが、容器が軽く場所を取りませんし、フェルトに液を垂らして塗るだけで普通のパラフィンワックスよりも良く滑るというのも魅力だと思います。
また、パラの上にノット、ノットの上にパラなども可能なのも、あとあと面倒くさくないです。
塗ったあとにブラッシングなどもいりませんし。
3.購入しやすい
ナノワックスの項でも書きましたが、ナノは連戦途中に無くなって痛い思いをしました。
ノットはゲレンデでも、中規模のスポーツ屋でも販売するようになっているのはたいへん助かります。
さらには、発売当初と比べての実売価格が下がってきているのも嬉しいです。
とまあ、べた褒めに思えるかもしれませんが、ノットには重大な欠点があります。
ケバには対応できない。
頂いたコメント・メールの中にも、「塗ってすぐ剥がれる」「さほどの滑走感はない」等の意見を頂きます。
準専門店といえるようなお店でも、スキー板の購入者にノットを勧めている販売員を見掛けます。
年間の滑走日数が数日で、シーズン終わりには板をチューンに出すような方は、それでも良いのかも知れません。
滑走面は雪の結晶によってソールが逆立ってケバが作られるので、滑走面が滑らかでなければ確実に滑走感は落ちます。
ノットワックスは液体なので、ケバ立った板に塗ったところでケバは立ったままなので、板の滑走面が古くなれば古くなるほどノットを塗っても滑走感は得られないのだと思います。
ベースバーンは、ケバの発展型なのかな。
新興ワックスさんにはなぜか目の敵(笑)にされていますが、「可能性がある」と何度か書いているのは、事実ならばこのケバ立ちが長時間抑えられることができるからです。
みなさんケバに苦しんでいるから、ワックスを厚塗りしてそのまま滑っている人もいるのだと思います。
私は賛成しませんが、ワックスで保護されていればその期間だけケバ立ちやベースバーンが防げる期待をしているのでしょう。
ともかく、
ノットワックスを使う上で、長く滑走感を持続させるためには、滑らかな滑走面が不可欠だと思った方が良いでしょう。
長くなりましたので、私流の使い方は次回に。
ブログの中でワックスにこだわっていますが、実はそれとは矛盾する気持ちがあります。
きっかけは、ある年のゴールデンウィークを蔵王で過ごしていたときの話です。
昔は、GWでも大平コースを滑って上の台まで降りれたのですが、その年は中央とユートピアのみ。
中央に飽きてユートピアで滑っていたものの、コースは寄せ集めた雪で、降り口からしばらくはピステン幅分だけの状態でした。
ワックスにちょっと興味を持ち始めてマニュアル通りにワックスをしていた頃で、もちろんノットワックスなどは発売前。
緩斜面では黄砂につんのめりながら滑っていました。
滑っているは私たち夫婦と黄緑色のウェアーの人だけなのですが、この黄緑色の人がメチャクチャ上手いのです。
カービング第2期とでも言えばよいのでしょうか。
板はより幅が太くなり、滑り方も大きく変わってきた頃なのですが、この人は「これぞカービング」と見とれてしまうくらい綺麗でキレの良い滑りなのです。
ユートピアに飽きて中央に移ったところ、同じタイミングでその人も中央に移ってきたようです。
蔵王名物のぼくのうちデモがその人に声を掛けてやっと気がつきました。
上手いのは当たり前、当時雑誌などでも良くお見かけする、デモを引退して西日本のゲレンデの校長に就任したO元デモでした。(汗)
気がつくと、周りはデモと元デモがいっぱい!
純粋にオフで遊びに来ていたようで、雲の上の人の自由に滑る姿は本当によい勉強になりました。
長ーーーーーい前置きになりました。
あのレベルの人たちになると、黄砂なんかはほとんど関係ないように見えました。(本人たちにはやはり滑走感が足りないのかもしれませんが)
素人目にはスイスイと滑っていましたが、特別なことをしているようでもないのです。
某デモは、途中でスプレーワックスを塗ってましたし。
ほとんど一緒に滑っているO校長などは、条件は私と一緒なのに夕方になってもとくに手入れをしたわけでもなく滑り続けています。
身近な人では、私が敬愛する志賀がメインのKさんなどが「体軸」ということを言っていました。
この人も、板の手入れをしているところを見たことがないのですが、エキスパートのコブ斜だろうと、その下の緩斜だろうと、黄砂など関係無しにスイスイ滑っています。
つまり、気持ちよく滑るということは、きちんと板に乗るということではないのでしょうか。
この想いは、友人が春スキーで生死を彷徨うほどの大ケガをして以来、強く強くもっています。
フッ素(とくにノットワックス)の普及によって、ここ10年くらいの間に物理的に板が良く滑る状態にすることができるようになったと思います。
私ごときヘボが言うことでもないのですが、良く滑るということは、自分の滑りを誤魔化したり、未熟さを見落としたりする事でもあるのではないのでしょうか。
私がトップシーズンには純パラのみで滑っているのには、こんな理由もあるのです。
先週末より、いよいよYetiがオープンして0910シーズンが始まりました。
ケガのない楽しいシーズンがおくれるよう、お祈り申し上げます。
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