予言しておきましょう。
龍馬伝は、このあと絶対「白武市」がでる。
第12回の後半に、武市先生は再び分裂をし、白武市は黒武市に乗っ取られてしまいました。
今回は、愛妻の富さんによって一瞬だけ白武市に戻るものの、あとはドップリ黒武市のまま暗殺に手を染めてしまいます。
古今東西、「暗殺」という手段での成功例というのは少ないのだそうですが、武市瑞山の吉田東洋暗殺は稀に見る成功例です。
しかし、最終的には「人を呪わば穴2つ」なんですね。
穴というのは「墓穴」です。
東洋先生も墓穴行きですが、一瞬の栄誉のあとには武市先生も墓穴行き。
こういうところが歴史のおもしろさなんですが。
しかし、龍馬伝における「白武市」vs「黒武市」を評価する人も多いようですが、私としてはあまり好きではありません。
CSで「草燃える」をやっているのですが、昨日「頼朝上洛」の回を見ました。
話としては、無断任官を機に、石坂頼朝は国広義経に露骨に怒りを向け続けるわけです。
結果として、義経は奥州藤原氏に衣川の合戦で殺されてしまいます。
のちの奥州征伐で、頼朝が衣川の戦場跡地を検分するときに、義経の放たれることの無かった矢を見つけて「矢を放つ暇もなく死んだのか」とつぶやくわけです。
その瞬間、鎌倉殿の頼朝から兄頼朝に戻って、義経の血のあとをを撫でながら崩れ泣くわけです。
大河史に残る、芸の細かい名シーンだと思っています。
私は、人間には「白」と「黒」が混在していると思うのですが、それを1人の人間が演じるのが醍醐味であって、2つに分けてしまうのは安直。
武市先生は途中退場予定の主役じゃない存在だから、いちいち細かな描写なんかしてられないというのもあるのかもしれませんが、白黒武市のせめぎ合いで白武市が負けて暗殺してしまいましたっていうのはあまりにも漫画的。
あと2回くらいなら我慢できそうですが、それ以上に武市先生の分裂が続くようだと「ちくっといい加減にせぇよ」という気分になるかもしれませんね。