なんというか、劇中の人たちは日本語を喋っているのに、まるで文法が違うかのように言葉が上滑りをしていくように感じます。
心にも、頭にも、なんか引っかかってくれないんですよね。
篤姫は好きだったのですが、第4回になってもバラバラ感があるというか、篤姫の焼き直し感があるというのか…。
だって、アバンからして「香」でしょ。
三條西堯水さんは「篤姫」でも香道の指導をしていますね。
うしろの百太郎の呪いの舞いを見ながら登場人物を見ていると、気になった点が2つ。
一つは秀吉の弟の秀長がでること。
個人的には、秀長で大河ドラマを1本作れないかと思っているので、いつも気になります。
配役は袴田吉彦!なんですが・・・2本立て?
袴田さんはそんなに格が落ちてしまったのかい?
もう一つが、武田勝頼。
名の知れた方ではありませんし、こちらも2本立てでしたのでどうだろうと思っていたら、わずか10秒くらいでしたね。
話のストーリーは、信長自身の神格化から本能寺という流れに、香の話を混ぜて、信長非業の死まで一直線に突っ走りました。
ただねぇ・・・、江ちゃんはいくつよ?
初ちゃんにいたっては、男好きという設定まで加わっているから痛い痛い。
蘭丸・坊丸・力丸を「ほらイケメンですよ~!」「ここが見どころですよ~!」って感じなのかもしれませんが、男から見てホストってあんまり表に出て欲しくないものだと思うんですよ。
役者さんには罪はないですが、森三兄弟押しはタブチの化粧の臭いがプンプンしているようで不快です。
タブチの内面を初にやらせているようで、初役の水川あさみが可哀想です。
見どころは、明智光秀とお市と三姉妹が出会うロケですね。
あれは建仁寺で間違えないでしょう。
ただ、ミムラは微妙。
戦国ものといえば、なぜか細川ガラシャが定番なんだけど、毎回毎回ガラシャはどうでもいい。
関ヶ原の際の悲劇を強調するだけの存在なので、ハピネスミムラだと明るすぎるような気がします。
今回の中心は、信長と光秀の絡みです。
本能寺に突っ走るために三度も絡めていますが、なんかダメ。
信長にしてみれば、あらゆる場面で便利使いをしていた信頼できる家臣の1人が光秀なワケです。
この2人には、その奥底の信頼関係が感じられない。
信頼し合っているハズなのにずれていってしまって修正できなくなるのは、人が生きていく中でどうしてもあるわけです。
お互いに甘えがあったから、ずれていっても徐々に修正できなくなってイライラするわけでしょう。
そういう信頼とズレが感じられず、ただただ信長に突っ張って、言いたいことを言って嫌われていくだけ。
この信長さんは、言いたい放題は好きなんじゃなのかい?
馬揃えはしょぼかった。
そのあとの信長と江の場面は微妙にイヤらしい。
ブリッ子を金にものを言わせて気を引こうとしているのに、最後の詰めでモノにできなかったかのようです。(笑)
だから子役でいいじゃん。
上野樹里がやってるからダメなんだって。
信長とお市は、やっぱり完全にダメだな。
タブチ先生やりたい放題。
茶々を帝?江は自分が育てる?
しかも、初はただ単に大名で終わってるあたりが、タブチ先生の初への思い入れの無さが浮き出てます。
で、「乱世を終わらせたい」「女は道具じゃない」の聞いたことのあるフレーズの応酬で、気心が通い合っちゃう2人。
あんなやりとりで長政の死を、このお市は許しちゃうのかい?
しかも天下布武の判子もあげちゃうし。
何度見ても、言葉が上滑りしていくだけです…。
蘭奢待(らんじゃたい)も無惨な使われ方でしたが、最後にフォローが入ってました。
ちなみに「蘭奢待」の文字の中には「東大寺」が隠されているんですね。
ストーリー的には悪くなかったんだと思うけど、一つ一つのセリフが昔どこかで聞いたセリフばかりだなぁ。