「所長の注水 正しい」 首相「情報迷走、責任感じる」
2011年5月29日 朝刊
【ブリュッセル=小栗康之】菅直人首相は二十八日午前(日本時間同日夕)、ブリュッセル市内で同行記者団に対し、福島第一原発事故の対応で、東京電力本店の判断を無視する形で海水注入を続けた吉田昌郎所長について「注入を続けたこと自体は、結果として間違いはなかった」と述べ、吉田所長の対応を評価した。
首相は吉田氏の判断について「直接原発を運転する事業者の判断で事故対応するのは法律上問題ない」と、法的にも問題はないと指摘した。
海水注入をめぐり説明が二転三転していることに対する政府への批判については「結果として、そういう情報が正確に伝わらなかったことは責任を感じている」と述べた。