原発事故で訪日客解約は全て賠償
2011年 07月 27日 10:57 JST
東京電力福島第1原発事故をめぐり、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が検討している損害賠償の範囲の全体像を示す中間指針の原案が26日、分かった。
焦点となっている風評被害では、訪日外国人客が5月末までにツアーや宿泊の予約を取り消した際に発生した国内全ての旅行業者や宿泊施設の減収分を賠償対象と認める方向。農水産物については、5月末に公表した2次指針より賠償の対象地域を拡大する見通しだ。
〔ロイター〕
軽々しく言えることではないけれど、福島やその周辺の観光へのダメージは計り知れないだろうと想像できる。
たいへん申し訳ないけれど、気軽に1泊できる状況ではないと思っています。
空間線量はなんとかなっても、水や食事を気軽にできるような状況ではない以上、サバイバルになっていくでしょう。
これは実害です。
ごく当たり前に普通の生活をしていたのに、広大な範囲に片っ端から放射線物質をばらまいて、大地も空も海も湖も汚してしまった。
それなのに、そこで暮らしていろという居直り強盗ぶりは凄まじい。
観光地なんて、駅前の雰囲気や商店街の雰囲気から始まっている。
観光名所に加えて、郷土料理や温泉があるから楽しみも深まる。
これから観光客が激減して、政府の補償がなければ、耐えられなくなったところから消えていくしかなくなる。
シャッターが増えれば、観光気分も吹っ飛び、客足は遠のいていくことになるでしょう。
そこにあるお店一つ、看板一つの積み重ねから観光地は生まれていると私は思っています。
それが、来日する外国人のキャンセル代を補償するだけで守れるのか?
国のエネルギー行政の誤りだったのだから、期限付きでも損失分は補償するべき。
東電のミスなのだから、福島の生活を守るためなら補償するべき。
東電が稼働許可を求め、政府が認可をしたのだから当たり前の話です。
原発被災地は、地震や津波や火山などの自然災害とは違う。
まず、私たちは原子力発電所が地震による電源喪失によって爆発したことを認めさせなければならない。
そして、政府と東電が、住民たちを守る努力をどのようにし、どのように怠ったのかを検証しなければならない。
その上で、しっかりと補償を頂いてください。
行政の怠慢を問われるべき者たちが、首相や大臣、会長や役員や相談役にいることが間違えています。