窒素注入 一時中断を未公表
7月1日 16時38分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、経済産業省の原子力安全・保安院はことし4月、水素爆発を防ぐために1号機に窒素を注入しようとした際、配管に割れが見つかり、注入が一時中断されていた事実を公表していなかったことを明らかにしました。
これは1日の記者会見で、原子力安全・保安院が明らかにしたものです。原子力安全・保安院は事故のあと、毎日公表してきた「地震被害情報」という資料について、政府がIAEA=国際原子力機関に提出した報告書や、東京電力から国に報告があった文書などと照らし合わせる作業を続けています。その結果、誤った記述や公表していなかった事実がこれまでに133件あったことが分かりました。このうち4月6日には、東京電力が水素爆発を防ぐため、1号機の格納容器に窒素を注入する作業を始めた際に、「配管の一部に割れが見つかり、補修を行うため注入を一時中断していた」という事実を発表していませんでした。これについて、原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「当時の経緯ははっきりしないが、不具合に関わる情報は公表すべきで、大変申し訳ない」と話しています。そのほかの132件は、日時や表現の誤りや発表資料には書かれていないものの、口頭で説明していたものだということで、原子力安全・保安院は、ほかに誤りや公表していない事実がないか調べることにしています。
なんか麻痺している自分がいる。