72年ぶり、コメ先物復活 東京で買い殺到、値付かず
2011年8月8日 11:27
東京穀物商品取引所(東京)と関西商品取引所(大阪)は8日、農水省から試験上場の認可を受けたコメ先物の取引を始めた。戦時統制で1939年に途絶えるまで約200年間続いたコメ先物取引が、約72年ぶりに復活した。
東穀取では関東産コシヒカリの先物価格が取引開始時点から値幅制限の上限を超えたため、売買を一時中断する「サーキットブレーカー」が発動され、初値が付かなかった。
大震災や原発事故、新潟・福島豪雨で東北、北関東などコメどころが甚大な被害を受けたため、需給が逼迫して値上がりするとの予想が増え、基準値を大幅に上回る買い注文が殺到。波乱の幕開けとなった。
来年1月のコメが1万7000円半ばの値がつきました。
日本人の主食という弱みを海外投資家に狙われて、値上がりが続くと国民は干上がります。
なによりも、このお金が内需に向かわず海外に流出してしまうことがまずい。
ソ連が潰れたのの遠因の一つに、チェルノブイリ事故があります。
人を失い、金を失い、国民の信頼を失った結果です。
それくらい、原発事故は国家に負担をかける。
戦争をやるよりも金がかかるでしょう。
経済というものは、自転車を漕ぐようなものです。
お金が回るというのはペダルを踏むようなもので、ゆっくり踏めばヨロヨロして倒れそうになります。
これが不景気。
力をこめて踏み続ければスピードは上がりますが、スピードは物価です。
速度が上がる分だけ、物の値段は上がっていく。
それで道が下り坂に入れば、さらにスピードは上がってコントロール不能に陥り、自転車はこけて大怪我をする。
これが恐慌。
しかし、それはまともな自転車に乗っているから起こることで、踏んでも(お金を使っても)動力がきちんと伝わらない自転車(経済)や走りづらい道(国)では、ただただ体力が消耗するだけになってしまいます。
物は売れているようでも、肝心の資本が流れていってしまえば、壊れた自転車。
電力が足りないと脅したり、商品を国の一存で補償も無く「自粛」を強いるような無法国家は、荒れた道路。
気持ちよく走れなければ、自転車の漕ぎ手である企業や国民が流出していくのは当たり前の話なのです。
震災や原発事故は不幸な出来事です。
日本という国が壊れてしまった以上、当面、どこを捨ててどこを拾うかをしっかり考えて、この際、東西の経済格差が生じるのは仕方ない。
傷ついていない西日本を守って、育てて、そこから利潤を回収し、余力を東日本復興に当てる。
高濃度汚染地に住む原発被災者を救済することが条件ですが、西日本にしっかりとシフトするというメッセージを込めるなら、首都移転もありだと思う。
あくまで救済が条件ですが。
民主党の閣僚や執行部には、そのような大きなビジョンが見えないのが残念すぎるほど残念です。
「自然回生エネルギー」なんて、いま日本がやらなければならないことの中から見れば、ほんとうにちっぽけな項目の一つにしか過ぎないです。
国民が普通に生活し、普通にお金が使える状態にするのが政治ですし、増税で何とかしようなんて考えはガキでも思いつく。
国民の代表として政治家になったのですから、アイディアと実行力を示して欲しいです。
風呂敷が大きくなりすぎましたが、というわけで、国民の生活を守るためにもコメの先物取引市場上場には反対。